薬屋のひとりごとの原作は小説ですが、小説にも「小説家になろう版」と「ヒーロー文庫書籍版」の二種類があります。

無料版と有料版です。なろう版はweb版とも言われますね。
しかし結論から言いますとこの二つは内容がかなり違い、書籍化にあたり大幅グレードアップするのです。

ちなみに漫画版二種類は書籍版のコミカライズですよ
この記事では、なろう版と書籍版(小説・漫画二種類)は各巻どう展開が違うのか?
1巻ずつ読み比べて解説していきます!
【全体的に】なろうと書籍版の違いは?
なろう版(web版)と書籍版はザックリ何が違うのか?
表にまとめてみました。
なろう版 | 書籍版 | |
---|---|---|
状態 | プロット | 完成形 |
更新 | 最初に公開 | 現在は1巻分なろう版が公開後に、 書籍化用にリライトされている |
展開 | ノーマルエンド | グッドエンド (幸せで劇的な展開に) |
展開詳細 | 壬氏の出番が増える | |
キャラが有能になる | ||
大幅改編 | ||
話が増える (イベント遭遇率がアップ) | ||
話の順番が変わる | ||
挿絵が入る | ||
恋愛展開が増える |

「この話が無いと後々話が合わなくなるでしょ」と思うものも、なろう版には案外ありません
ここから一巻ずつ解説してきます。
1巻:ほぼ同じ
最初の巻は物語の土台というだけあり、なろう版も書籍版も内容はほぼ同じです。
強いて言えばなろう版には以下がありません。
- 「麦わら」の話
(花街に里帰りした猫猫が、心中未遂を起こした男&妓女を看てくれと禿に呼ばれる話) - 「酒」の話
(浩然(コウネン)が死んで、その死因を猫猫が発覚させる話)

後者は2巻の展開に影響あり
2巻:なろう版では羅漢の身請け無し
なろう版では、妓女・鳳仙は既に亡くなっており……
羅漢の感動の身請けシーンもありません。(これは6巻にも影響します)
他にも
- 翠苓について書籍のほうが詳しく描かれている。なろう版には「蘇りの薬」を匂わされた話も存在しない。➡4巻に影響
- 鉛の話がなろう版に存在しない。➡1巻の浩然から影響
- 壬氏が変装する話も、なろう版では猫猫は変装させただけ。一緒には出かけない。
などの違いがあります。
3巻:選択の廟・月精・皇太后の話が存在しない
3巻のなろう版には
- 砂欧の特使が登場する月精話
- 帝登場の「選択の廟」
- 皇太后と先帝の話
が存在しません。
他にも4巻の展開がかなり違うので、そこへの伏線がなろう版では描かれない…などもあります。

全体的に加筆修正多め
4巻:全然展開が違う
4巻は、作者が「ここで終わらせるつもりだった」と言っているだけあり、なろう版と書籍版で全然内容が違います。
一応登場人物やその思考は同じなのですが、展開が一部被りつつも、もはや別物。

書籍版のほうがドラマチック!!
なろう版だけ読んで満足するのは、絶対に止めた方がいい巻です。
5巻:プロポーズ・阿多序話終話が無い。キスも違う
5巻も展開がかなり違います。
まず書籍版だけで描かれる、阿多(アードゥオ)視点の序話と終話。
帝との馴れ初めや、帝との約束(まだ未履行)が描かれており、非常に重要でした。
他にも
- 書籍版では帝視点の話が挟まれる
- 登場人物の大まかな感情は同じだが、舞台が大幅に変わる
- なろう版ではキスシーンがあっさりになる(両方あるにはあるが、状況が違う)
- なろう版ではプロポーズとは取られない展開となっている
- なろう版では陸孫とのダンスも無し
- なろう版では白娘々の奇術を見に行く話もない
などの違いがあります。
6巻:全体のつながりを意識
6巻もかなり違います。
- トリックが同じ事件でも、起こした人物が全く違う…というものがある
- 書籍版のほうが「全体のつながり」を意識して書き直されている
- 羅漢と鳳仙がなろう版で会っていない分、今回の話に影響アリ
- 話の順序がかなり変わっている印象
- 里樹(リーシュ)と馬閃の話も成り行きがかなり変わっている

二つの展開が楽しめてお得です…
やはりドラマチックなのは書籍版ですが、なろう版も結構好きです
7巻:痴話喧嘩が追加
7巻は新展開が多めの為、1巻と同じでなろう版・書籍版の差が少なくなっている巻です。
しかし8巻で書籍となろう版に大きな差があり…
(書籍版のみ、壬氏が後悔しない為の選択を取る)
それに備えた伏線が、書籍版のみで描かれています。

壬氏と猫猫の痴話喧嘩も追加されました!
8巻:焼印(やきごて)の有り無し
8巻の書籍版では、玉葉(ぎょくよう)視点の序話・終話が追加されます。

5巻の阿多と同じ感じですね
結構イメージ変わるかも…?
他には
- 姚・燕燕(同僚)との街歩きの話が書籍版で追加される
- 書籍版では「矢を射られた」で終わっている話が、なろう版ではエピソードとして描かれている
➡薬屋のひとりごと – 二十、矢毒
などという違いもありますが…
絶対に見逃してはならないのは
書籍版のみで壬氏が自分に焼印(やきごて)を押す事件が発生していること。
これは壬氏が幸せに近づくための決断であり、後々にも強く影響を及ぼしていきます。
9巻:焼印事件の余波
9巻も8巻に引き続き、書籍版のみに「焼印事件」の続きが描かれます。
その後の継続治療についても言及されています。
この巻は新しい章が始まる巻なので比較的違いは少なめですが、他にも
「西都行の道中で、猫猫がやぶ医者たちとトラブルに巻き込まれる」という話が書籍で書き下ろされています。
10巻:馬閃青春期追加
9巻でも書籍版で玉葉視点の序話・終話が書き下ろされています。
西都編の今後の展開への伏線…と言ったところでしょうか?
他、馬閃青春期(前後編)が書籍版で追加。恋愛話です。
さらに、軽くですが壬氏と猫猫のいちゃつきシーンが追加されています。
11巻:陸孫の序話終話は必見
書籍版で、陸孫視点の序話・終話が追加されています。

これは必見です!
11巻は話の順序入れ替えや加筆も多い巻。
書籍版では以下が追記されています。
- 猫猫&天祐(ティンユウ)による、外科手術話。
(他にも天祐の話が少し書籍版で掘り下げられている) - 壬氏の裏での活躍。
- 猫猫に手紙を出した羅半の近況に関しても、具体的に情報をどう知ったのかが描かれた。
- 玉葉の兄弟たちの「兄弟会議」。
12巻:濃くなる&微糖追加
12巻は大部分の流れが同じですが、書籍版で少々内容が濃くなります。
- 虎ママの話追加(サブキャラの深堀り)
- なろう版では事件に巻き込まれない玉隼が、事件に巻き込まれる

ちょっとドラマチックさがプラスされている感じです
壬氏&猫猫のキスシーンの追加も!糖度が若干書籍版で増しています。
13巻:花街の書き下ろし話も
13巻は日常編の中に、ところどころ書籍版で書き下ろし話が挟まれています。
- 馬の一族の話が追記されている。馬閃の恋愛話も。
- 羅半兄の西都記録も描かれる。
- 女華の話が書きおろし。
他、細かな追記や余韻の残る終わり方にまとめられています。
14巻:壬氏猫猫登場の書き下ろし話も
14巻では書籍化に伴い、以下が書き下ろしとなりました。
- 緑青館の現状
- 猫猫・壬氏たちが天祐の実家に行く話
- 里樹(リーシュ)の異母兄・卯純について
さらに物語の順序が変わるなどの違いもあります。

なろう版では伝聞のものが、書籍版では猫猫が当事者になったり、読者により情報が開示されたりしています。
15巻:医療ドラマ書き下ろし
15巻はかなり違いがある巻です。
なろう版では怒らなかった医療ドラマが書籍版で展開されており、これは8巻時の壬氏の焼き印が影響しているのでは…?と思われます。

名言はされていませんが、影響あったんじゃないかな?と
他にも選抜試験や終話(壬氏と猫猫の幸せ増大)の書き下ろしは必見です。
そんな方はDMMブックスという電子書籍サイトがおすすめです。
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何冊でも購入できるのが魅力!
是非利用してみてくださいね。
まとめ
以上、「薬屋のひとりごと」書籍版となろう版(web版)の違いについてでした。

2巻・4巻・8巻・11巻・14巻・15巻は絶対買って読んで欲しいです!
他にも薬屋のひとりごと記事を多数投稿していますので、是非読んでみてください▼
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