薬屋のひとりごと原作小説15巻【ネタバレあり感想】壬氏臣下降格決定!?

薬屋のひとりごと
この記事は約12分で読めます。

「ええ。……きっと、妃になど、できないでしょう」

日向夏.薬屋のひとりごと15.ヒーロー文庫

2024年3月29日発売の最新刊、薬屋のひとりごと15巻。
8巻以来の猫猫&壬氏が表紙ということからも察せますが、壬氏の立場…ひいては二人の将来に大きく影響する重要巻です!

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ページ数は短めですが、エピソード変更部分と終話は必見です

後半部分「小説家になろう」からガッツリ路線変更されており、ハードな展開にハラハラしました。

以下、伏線・感想をまとめたネタバレ感想です。

前巻次巻薬屋のひとりごと記事一覧

15巻のなろう版との違い&対応箇所は?

15巻は小説化になろうの華佗編2がグレードアップした内容です。
具体的な話数でいうと薬屋のひとりごと – 一、呼び出し (syosetu.com)からになります。

15巻書籍となろう版の違いは、

なろう版でつつがなく終わっていた手術にトラブルが発生したことです。

ここが肝!!ガッツリ医療ドラマが加筆されています!

他にも『終話』の書き下ろしがありました。

この話は必見すぎた!

帝・猫猫・天祐他医官メンバー(懐かしのあんな人まで)が堀り下げられ、言葉通り大仕事な一巻。
細かな所で言うと、投薬実験前にもっと大勢での選抜試験が行われたなどの違いもありました。

失敗したら処刑!?帝の外科手術

華佗の書 イメージ

今回は帝の手術巻でした。

一大事!

帝の病は慢性的なストレス性盲腸炎。東宮時代にも一度苦しんだものが再発した模様です。

国で一番偉い人の腹を切り開くとなると、ヤバいのは失敗した時。
手術に関わった人間は九族(親族広範囲)皆殺しになる可能性もあり、縁故雇用でメンバーが選ばれます。

羅門ルォメンが関わるなら猫猫もメンバーに入れるのが合理的だよね

それに加え猫猫の参加は、万が一処刑!となった場合に羅漢のゴネを劉医官が期待した…という側面もあります(笑)

それ以上に帝が亡くなった際に問題となるのが

次期皇帝をどうするか

ということ。

東宮(次の帝の地位)である玉葉ギョクヨウ后の男児(4巻で生まれています)はまだ幼児であり、その場合摂政となるであろう玉葉后の父・玉袁ギョクエンは高齢。

となれば付け入る隙があると考えられ、壬氏を次期皇帝に推す声が大きくなり、権力争いが過激化することも考えられます。

手術が失敗した時の最悪のシナリオは、猫猫が手術の連帯責任で死刑、壬氏の「臣下に入りたい」という望みは途絶えて皇帝就任。玉葉后の派閥とは険悪に…みたいな…

薬屋のひとりごと
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病の原因はストレス

帝の盲腸炎は慢性的なモノ。今回は再発であり、前回はストレスからの罹患とみられていました。

そしてそのストレス元は主に女帝(+羅漢?)だったと阿多・高順アードゥオ・ガオシュンの口から語られます。

さすが幼馴染組はよく知ってる…

女帝は帝の祖母。先帝の代わりに様々な政策を行ってきた女傑として知られています。
ところが晩年…80歳を超えたころには時々痴呆が入っていたようで……

11巻で語られた戌の一族の件のミスから異変に気づいた帝。

ここから二人はまつりごとについて言い合いになり、帝は辛そうに阿多に愚痴っていたようです。

しかし女帝・先帝が相次いで亡くなったことでストレスが緩和。(おそらく自然死です)
帝の病も治まりました。

加えて女帝VS帝になった際、味方に羅漢が付いたことも逆に心労になったようでした(笑)

羅漢の18年前と言えば遊説から戻ってきて鳳仙フォンシェンの事実を知り、ちょうど出世を望んだ時期です。(参考記事)味方が少ないであろう帝側について一旗あげようとすることは、十分考えられます。

しかし、そもそも羅漢が遊説に出る羽目になったのは、帝が羅門ルォメンを理不尽に追放したことが理由。
味方をしつつもこの件に関して羅漢は帝をいびっており、扱いづらかったのだと思われます。

皇族をいびる爸爸ヤバ…

さて、問題は今回のストレス要因です。

13巻で西都からもどった壬氏が挨拶に伺った際、帝は白髪が増えていました。
西都行き前に焼き印事件で帝を困らせた壬氏。
さらに3か月の予定が1年の長期出張になったことも心配だったでしょう。

なろう版で焼き印事件は発生していない為ぼかされていましたが、

壬氏の行動のせいで再発した可能性が高いと思われます。

猫猫の仕事は?

猫猫

帝の手術におけるメインは『外科手術』ですが、猫猫は薬班。

  • 羅門指導の下で投薬実験
  • 麻酔研究に翠苓すいれいを巻き込み、術後処置に備える
  • 玉葉后などへの手術の内容説明

故にこのような出来る限りのことをしていました。

翠苓を巻き込んだのは、前巻で手に入れた『華佗の書』に「麻沸散まふつさん」という文字を見つけたため。
これは華佗が作った中国最古の麻酔薬と言われています。(華佗ウィキペディア➡Wikipedia

蘇りの薬を自ら煽った翠苓は造詣が深いとみて、技術を求めにいきます。

かかわれば阿多にも被害が及ぶかもしれない案件に翠苓は渋っていましたが、帝ではなく今後必要とする民の為ということで研究に加わってくれました。

翠苓は『翠』と呼ばれています。大切な一文字だね!

【薬屋のひとりごと】翠苓(すいれい)の正体と目的を解説!

ところが手術直前から度重なるトラブル……
猫猫は本来他の医官が担当だった手術にガッツリかかわることになります。

自由すぎる天祐に、麻酔が弱く実は意識があった帝、限界まで頑張った猫猫……
是非この医療ドラマは読んで欲しいところです!

手術における周りの説得が肝

大変なのは、手術で帝に何かある事を恐れて反対する周囲の説得もでした。

早く手術しないと成功率が下がるのに…

その筆頭が豪(ハオ)という安氏の兄。帝からすると伯父にあたります。
次の帝が玉葉后の子になってしまうと玉の一族の権力が強くなるため、手術を止めようとしてきます。

食事中に勝手に入ってきて「瑞月ずいげつ」という壬氏の名まで発する無礼に、温和な高順がキレていました。

ここ!!挿絵もの凄いので絶対見て欲しいです

しかし派閥数を減らすのは得策ではないため見逃されました。
帝からしても、ある程度愚かな方が扱いやすい模様です。

そして帝に何かあると困るのは玉の一族側も同じこと。東宮はまだ幼児です。

玉葉后に呼び出された猫猫は、手術の内容説明を行います。

まぁ見知らぬ医官からの説明より、猫猫からの説明がいいよね
というか、めちゃくちゃ久しぶりの再会では!?前回8巻…1年以上ぶりの再会です。

ひとまず猫猫の説明で玉袁共々納得してもらえそうで、少し周囲の賛同に貢献した形でした。

追加された後宮の四夫人

元貴妃・玉葉
元徳妃・里樹
元淑妃・楼蘭

実は1人(梨花妃リファヒ)しかいなかった後宮の四夫人。この度2人追加できそうだと壬氏に報告が上がりました。どちらも中級妃からの繰り上げです。

そういや貴妃(玉葉ギョクヨウ)・淑妃(楼蘭)・徳妃(里樹リーシュ)の後釜がいなかったね!

まず貴妃は皇太后(安氏)派の娘。

安氏の姉の孫です。
ところが安氏の姉には中級妃として入内したものの、侍女をしていた安氏のほうが先帝の御手付きになったという屈辱の過去があり…

神美の時と一緒じゃん…

この娘の性質はまだ分かりませんが、曰くつきです。
縁起が悪そうなので楼蘭の後釜に据えることは止め、貴妃となりました。

この人選は娘の伯父にあたるハオへの思惑も。
大姪が中級妃から上級妃に昇格することで『懐妊したのでは?』という勘違いを誘い、帝への余計な意見を控えさせます。

徳妃は皇后(玉葉)派の娘です。

雅琴ヤーチンが玉葉に陥落させられたこともあり、玉袁ギョクエン付近からもう一人。
なんと大海ダーハイの娘でした。

大海は西都で壬氏の味方をしてくれた、玉葉の兄ですね!(登場:11巻

どちらも帝は訪問しているということで、帝の派閥バランスへの配慮がうかがえます。
また、この新上級妃二人に対しては下女を送り込み、帝の手術への意識も扇動している様子です。

壬氏の臣下降格決定か?【家族会議】

猫猫を諦める旨を伝える壬氏と、涙を流す阿多と、表情が見えない猫猫

15巻で衝撃なのは、なんといっても壬氏の実の家族会議です。

ことの起こりは手術が明日に迫った日。
当人である帝が「手術前に一席設けたい」と言い出したことでした。

メンバーは帝・阿多・壬氏・猫猫。
猫猫を加えたのは、『壬氏が猫猫をどうするのか』を知りたかった阿多です。

メンバーに嫌な予感がしつつも、猫猫に拒否権限など無い為会談に挑みます。

8巻を彷彿とさせるしね…開催場所まで一緒でした

皇族の私的空間で行われた一席。
壬氏に「あとを継ぎたいか?」と立ち入った質問をする帝……
胃がキリキリする場面です。

しかし帝からしても、安心して国を任せられるのはまだ幼児の東宮より壬氏。
さらに阿多との国母の約束(5巻)も加味すると、やはり壬氏に国を任せたい気持ちがあるのではないでしょうか?

一方8巻で表明している通り臣下降格を望む壬氏。

重い立場を東宮に押し付けることになりますが、それでも壬氏は臣下となり、つくすことでその重みを減らしたいと考えています。

そんな壬氏を庇うのが阿多です。
「陽」と帝を真名まなで呼ぶ阿多は、過去、に皇子を死なせてしまったことを自虐します。

マジで水入らずな対話…
安氏と取り替えた子を、侍女頭・風明フォンミンが殺してしまった件ですね

もし自分がきちんと育てられれば帝によって羅門ルォメンは追放されず、他の子たちも元気に育ったと予測します。

しかしこれを聞いた帝は激怒。

会談時毎回キレてるよ…

一旦阿多は黙っていろと言われ、壬氏と帝が話すターンになります。

もし皇族として生きる道しかない場合、愛する者は手放すと帝に告げる壬氏。

これを聞いた阿多は一筋のをこぼしました。
息子である壬氏に、他人の感情を尊重する「人」であってほしい。そんな阿多の母としての願いは叶えられました。

帝は『天』上人と例えられるから、人ではないんだよね

結局帝は、火種となる壬氏の出生話を出さずに会談は終わります。

関連記事

【薬屋のひとりごと】壬氏の正体をイラスト家系図で解説!

帝と阿多の決定

帝と阿多

壬氏と猫猫を先に帰らせた帝。そして阿多の前で涙をこぼします。

阿多が泣いた理由を察したのか、自分と違う道を望んだ息子に悲しくなったのか…複雑な思いがありそうです

過去、帝に特別扱いされたことで刺されたり毒を盛られた阿多。
その事実を帝は知りませんでした。

不自由なく物を与えるより手放してほしかった阿多と、12・3歳の時分にそんなことはできなかった帝。
過去への清算はだんだんと終わってきます。

阿多は帝の首に両手を回し、顔を近づけて頼みます。

国母にはならないが、骨をうずめるまで傍にいて愚痴を聴いてやると。
だからユエの好きなようにやらせてあげてほしいと。

息子と同じく、他の妃の子に重すぎる立場を押し付けるような頼みを、阿多は通しました。

壬氏の優しさを受けて、自分の『旅に出たい』という願いを捨てたね…

その後、手術や遺言書のことで子供のようなやり取りをする帝と阿多。
書けと言われ、失敗しても医官たちへの罪はないと書かされた様子です。

壬氏が自らの本当の出生を知っているかは分かりません。

4巻時に「自分は先帝の子」という間違った確信を得ていましたが、その後何か気付いたかはわかりません

ですが帝がもう話さない以上、壬氏の出生にまつわる問題は解決されたことになります。

帝についてはこちらでも詳しく

【薬屋のひとりごと】皇帝とは?阿多との関係や病まで解説!

『猫猫を手放す』壬氏の覚悟と愛

壬氏

今巻の見どころはやはり壬氏から猫猫への深い愛情でした!

壬氏が帝の地位につきたくない理由の一つは、複数の女性を相手にする器用さが無いことです。

確かに愛する一人だけを愛で、集められた妃たちを袖にすることも可能なのが帝の立場。
ですが壬氏は、それはきっぱり「駄目」だと言い切りました。

後宮の管理人として女性同士の恨みつらみを見てきた壬氏。猫猫を特別扱いした先に見えるのは、彼女が傷つく未来です。

これについては猫猫も絶対避けたい事態。壬氏は女性陣の好感度がアップしました!

では猫猫をどうするのか?と聞かれ、壬氏は答えます。

「ええ。……きっと、妃になど、できないでしょう」

日向夏.薬屋のひとりごと15.ヒーロー文庫

壬氏はあるがままの猫猫が好きですが、妃となると行動が制限され、女性たちからの嫉妬や恨みを買って性格・性質が変わる恐れもあります。

そして猫猫は、その変化したところを壬氏に見せないかも知れません。

だから壬氏は閉じ込めるくらいなら猫猫を解放することを望みます。

この言葉がかなり阿多に響いていたけど、猫猫は?

壬氏のこの発言に対しての、猫猫の感情は見えません。しかし自分の欲ではなく猫猫の幸せを心から願う壬氏の言葉はかなり響いたのではないか?と思います。

ちなみに……

帝と壬氏の会話を聞いていた猫猫は、「ずい」が壬氏の真名まなだと初めて知ったようでした。

壬氏の名前は帝しか呼べないから知らないのも無理ないけど…4年経っていることを考えるとビックリだよね

やはりこのあたりは身分差を感じるところで、壬氏が対等な関係で猫猫と結ばれる日がくるといいなと思います。

久しぶりに再会した夫婦のような猫猫と壬氏

今回完全書き下ろしとなる終話も読みどころでした。

手術後泊まり込みだった猫猫は、水蓮から夕食に誘われて壬氏の所で食べることになります。

雀やら馬一族がわちゃわちゃしてて、実家感ある…

帝が休んでいるため普段の3倍の仕事をしていた壬氏。

沢山人がいたにも関わらず、二人きりにされた夕餉。

妙に落ち着く空間で、必要以上にゆっくりと食事をしながら猫猫は言います。
壬氏は帝には向かず、帝になったら死にそうなので

「ならないでくださいね」

日向夏.薬屋のひとりごと15.ヒーロー文庫

と。

これは…!8巻では自分勝手な行動だと責めていたのにこれは…!

猫猫を妻にはするが妃にはしない壬氏にこの言葉は、逆プロポーズと言ってよいかもしれません。
猫猫の貴重なデレが見える終話。

あまりに『しばらく仕事で会えなかったおしどり夫婦感』が強く、ここで終わるのかと思うようなハッピーエンドでした。

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まとめ

薬屋のひとりごと15巻をまとめますと

  • 帝の手術はトラブルに見舞われたが医官メンバー総動員でどうにか解決した
  • 壬氏の臣下降格が濃厚になった
  • 終話で夫婦感ある壬氏と猫猫が見れる

ということでした。

壬氏と猫猫のエピソードは見逃し厳禁だし、天祐推しとしては最高でした!

書籍版での魅力はやはりこのあたりでしょう!

  • 高順の挿絵
  • 天祐お前…!
  • 医官メンバーのかっこよさ
  • 猫猫の暴言と活躍
  • 帝の心情が掘り下げられる
  • 壬氏まわりのわちゃわちゃ感
  • 終話

是非読んでみてください!

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読書大好き、考察大好きのザクロと申します!
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コメント

  1. ライスティー より:

    詳しい解説とてもよかったです。
    薬屋のひとりごとは最近すごくハマっていますが、小説は一体何巻まで続くんでしょうか。ハッピーエンドで終わるんでしょうか。

    • ザクロ ザクロ より:

      お読みいただきありがとうございます!
      今回かなり幸先よさそうな感じで終わったので、ハッピーエンドで終わる可能性は高いと思います。
      何巻で終わるかというのは下記の記事で予想してみましたが難しいですね……
      https://honga-net.com/one-apothecarys-story-complete/
      とりあえず壬氏と猫猫の結婚、他のキャラの恋愛の結末、天然痘などは描かれるのではないかと思っています!

  2. りす より:

    15巻読みました!
    少し気になったことなんですが、
    終話で猫猫はごはんを食べているのに壬氏はなかなか手をつけようとしていませんでした!!どういうことですか!?

  3. なまこ。 より:

    え、まって、
    「ならないでくださいね。」=「私を手放さないでくださいね。」ってこと、よな?!な?
    ってなりました(笑)

    既刊はずっとハラハラしながら読み終えてドッと精神的に疲弊したりもしていましたが、今回は内容に反して終始心穏やかにいられました。
    今の壬氏くんのこと、めちゃめちゃ信頼してる自分に気付いた15巻でした!

    • ザクロ ザクロ より:

      そうなんですよね…!
      ただ壬氏の健康を心配してるだけ……いや違う…!!となりましたよね(笑)

      「今の壬氏」というのはなるほどなぁと思いました。
      夜伽を断ったあたりから信頼増してますね。やっぱり両想いになるとちょっと余裕があったりするのでしょうか?(笑)

  4. ゆあ より:

     小説を読んでも意味がよく分からなかったところがあってモヤモヤしていましたが、とても分かりやすくて助かりました!!
     おととい販売されたばかりなのにすごすぎます!!
     1巻から15巻まで、ザクロさんの解説全部見ました!どれも分かりやすかったです!

    • ザクロ ザクロ より:

      そういっていただけると書いたかいがあります!
      自分でも書いているときに意味や勘違いしていたところに気付くので、やはり一読では完全に理解できない物語だなぁと思います。
      そこが面白いのですが!
      お読みいただきありがとうございますm(_ _”m)

  5. キビナゴ より:

    なろうで読んで早く文庫化しないかと待ってました。

    告白(表)で、壬氏がまた自傷行為をするって言ったとき、猫猫が立ち上がっても主上も阿多も咎めない所が、猫猫を認めてることなんじゃないかと思いました。
    このシーン、壬氏が甘える描写がすごく良かった。

    • ザクロ ザクロ より:

      あのシーンも素敵ですよね!
      猫猫は怒っても、結局面倒みてしまうんだろうなぁと。
      壬氏にとって信頼出来て甘えられる存在…最高ですね!

  6. はんここ より:

    臣籍降下、出来ますかね?
    いや、して良いものかどうか、と、ちと考えます。
    血筋的には真っ当と言えるライバルのいる異民族の血の入った赤毛の東宮、
    自身の状況とは比べ物にならない程の苦難が待ち受けるであろう存在を人身御供に捧げて、本来は東宮であるはずの存在が逃げ出して良いものか。
    終話のシーン、「ならないでくださいね」に対する「なりたくはないな」。
    「ならない」ではなかった妙に落ち着いた任氏の態度、覚悟を決めた姿に見えたのは私の願望ですかね。
    父母も想い人も認めたからこそ、自身のありようを見つめ、決断する必要があるのでは、と思っています。
    腹を括れ、男だろうが。

    • ザクロ ザクロ より:

      帝が「させる」と言えば出来てしまう世界ですが、していいのか?というところは本当にそうですね。
      赤子だということだけ考えても、念のため壬氏が皇族のまま残った方が国の安心にはつながる気がします。

      もし降格した場合は「異民族の血が入った赤毛」と言って東宮を忌避している者たちを黙らせるのは壬氏の責務かなと思います。
      玉葉后も東宮も茘生まれ茘育ちなので普通に外見差別ですしね…

      「なりたくないな」に関しては、それでも帝がやれと言えばやるしかなく、その時は壬氏なので反抗などせず身を削ってやってしまうんだろうなと思います。
      玉葉后の奴隷の焼き印も削ると言っていましたし、帝に望みを伝えた上でそれを諦めて帝をやる覚悟はあると思います。

      阿多や猫猫が帝を「優柔不断」「やってること矛盾してる」と感じているのに対して壬氏は帝をかなり凄い人だと思っている節があり、そのあたりも「自分がやってもこの人以上には…」みたいな適性の無さを感じているのかも知れません。
      色々知らな過ぎて不憫ですね。

  7. もちもち より:

    私も最後の「ならないでくださいね」は逆プロポーズだと思いました。
    今までツンが多かったけど家族会議での壬氏の言葉に、猫猫のことを大切に思ってくれているのが伝わったから猫猫も素直になったのかなと。
    それに阿多が皇帝に「月の好きなようにやらせてやってくれ」と言ったことを知らないので、遺言に次の皇帝を華瑞月と書かれれば断れないと思ってるんだろうなと。
    最後の食事シーンは本当に良かったーと思いました。
    もう次の16巻が待ちきれない笑

    • ザクロ ザクロ より:

      家族会議の言葉、やっぱり猫猫にも響いてましたよね!
      またしてもまだ何も知らされてない壬氏(笑)猫猫なら阿多が泣いた事情とそれに動揺した帝を見たところで少し察せそうですが、壬氏は分からないですからね。
      まだ何もわかってませんが16巻楽しみですね!

  8. 青猫 より:

    15神ですね
    解説ありがとうございますうれしいです
    頑張ってくださいね❗️
    応援しています!
    16楽しみ

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