小説【薬屋のひとりごと1巻】のネタバレ感想記事です。
原作小説です。漫画もあるので注意してね!
小説家になろうの『後宮編』部分が収録されている1巻。
中華風後宮と薬屋・猫猫(マオマオ)の謎解き。出来事が目白押しすぎるこのスピード感に、ワクワクがとまりません!
知っているけどあらすじを確認しておきたい…という方にもどうぞ。
個人的には梨花妃の水晶宮でのエピソードが一押しです!
あらすじ
花街で薬師をしていた猫猫は、人さらいに捕まり売られて後宮で下働き中。
妃・女官合わせると2千人の大規模な後宮。まさかお手付きになることもないだろうと、年季明け(約2年)を待ち、職務をこなしていた。
そんな中、帝の子が乳幼児のころに3人亡くなっており、今現在いる2人も共に病で弱っている話を聞く。
猫猫はその話に好奇心を掻き立てられ、原因を調べてあっさり突き止める。
その実績から美形の宦官・壬氏が、猫猫に様々な仕事(面倒ごと)を依頼してきてーーー……
弱った母子の行く末、後宮の権力争い、壬氏は何者?数々の事件の真相は?
各々の想いと陰謀が交錯する後宮を、稀代の毒好き娘は仕方なしに駆け回っていく。
登場人物
薬屋のひとりごとに登場するキャラクターを、ざっと紹介します。
猫猫(マオマオ) 17歳。実家は花街の老舗妓楼・緑青館。 おやじから知識を習い薬屋をやっていた。 |
壬氏(じんし) 後宮を管理している謎の宦官。 皇帝の御手付きか!?(違う)まだ年齢は不明。 |
帝(みかど) 現帝や主上(しゅじょう)という呼び方もする。 好色だが仕事はできる34歳。 |
ここから四夫人(上級妃)
玉葉妃(ぎょくようひ) 19歳。貴妃。翡翠宮に住む。 |
梨花妃(リファヒ) 23歳。賢妃。水晶宮に住む。 |
里樹妃(リーシュヒ) 14歳。徳妃。金剛宮に住む。 |
阿多妃(アードゥオヒ) 35歳。淑妃。柘榴宮に住む。 |
ネタバレ感想
あらすじを含めたうえで、主要な出来事をピックアップしています。
薬屋のひとりごと
初回3冊1980円が198円に。▼
赤子の衰弱
梨花妃(リファヒ)と玉葉妃(ギョクヨウヒ)がもめて騒ぎになっていました。
原因はそれぞれの赤子たちが原因不明の病で衰弱しており、医者が梨花妃の子を男児である為優先したことです。
梨花妃自身も病で弱っています。
それを見た猫猫は原因を思い当たり、
『おしろいはどく、赤子にふれさすな』
という書置きをそれぞれの妃に残します。
この忠告を聞き入れた玉葉妃の子は持ち直しますが、梨花妃の子は亡くなります。
なんでよぉ……
特定される猫猫
匿名で書いたにもかかわらず、書置きの主として美しき宦官・壬氏に突き止められてしまう猫猫。
壬氏は数少ない手がかり(そばかす・下女・字が読める)から、猫猫をあぶりだしました。
結果、玉葉妃の侍女になることになります。
出世だけど、数合わせ&毒知識がちょうどいいと思っている壬氏のアクドイ一面も…
毒見の仕事
猫猫の新しい主な仕事は毒見。
ここで猫猫が少しずつ体に毒を慣らしてきたことが明かされます。
知的好奇心からの実験。猫猫はいわゆる狂科学者(マッドサイエンティスト)というやつでした。左手の傷も実験の跡が沢山あります。
紅娘の計らい
で、紙媒体のコミック増えすぎて困ってる俺は、先日言ってた「薬屋のひとりごと」を今出てる分揃えたんだけどね。
面白いねこれ。マジめっちゃ面白いよ、これ(語彙
気になったのは侍女頭の紅娘の読みが「ホンニァン」なのか「ホンニャン」なのか(どうでもいい) pic.twitter.com/perX1wNC4R
— 膕家の少女探偵さん (@hikagami_perori) May 12, 2019
猫猫は人さらいに給金の一部が渡されるのが嫌で、能力を出して稼ぐ気はありませんでした。
それを聞いた玉葉妃の侍女頭、紅娘がファインプレー。
猫猫に水差しを割らせ、実家(この場合人さらい)に請求すると言います。
そして毒見の危険手当として手数料無しの給料をくれました\(^o^)/
機転の利く上司は最高だね…!
私の幸せな結婚(副題)
『薬屋のひとりごと』3話
原作でも好きな回の一つ
正直薬や毒とはあまり関係なく探偵寄りな話だけど、内容に関しては申し分のない完成度
単なる夢遊病かと思えば、そこには芙蓉妃なりの執念があって、ついに叶った感動の再会
そこで挿入歌「想風」
アニメならではの演出、見事です#薬屋のひとりごと pic.twitter.com/UsS2M6tzdF— イータ (@ETA_624) October 25, 2023
城壁の上で半月を背景に踊る芙蓉妃。
もうすぐとある武官に下賜される予定の中級妃です。
壬氏は夢遊病を疑い猫猫が調査。控えめに解き明かします。
妓女に似た例があったが、それは詐欺でした。
➡噂になって身請けが破談
➡しかしもう一人現れた「身請けしたい」男
➡妓楼「病気だし、半値にするよ」
➡本命と結婚\(^o^)/
よく考えたな……!?!?!?
つまり芙蓉妃の場合も、後宮を出ていく際、皇帝に惜しく思われない為の工作でした。
下賜される武官は幼馴染であり、幸せそうに後宮を出て行きます。
厳しい世界で望みを叶える為の一芝居…
必死に幸せを掴みとる様がジワリと胸にしみます。
梨花妃の看病
薬屋のひとりごと 4話感想
あまりに梨花妃が猫猫の頭撫でるアニオリシーンが好きすぎて140文字に収まりきらなかった。エモ過ぎる。スタッフに感謝。 pic.twitter.com/YgiXvuUI5j— marikofu (@mrzrhm) October 29, 2023
皇帝の指示で容態の悪い梨花妃の看病をすることになった猫猫。
梨花妃はこのままだと衰弱死する程弱っています。
え…そんなに?赤子でも持ち直せたのに…?
しかし猫猫は梨花妃の侍女たちに「下賤」と追い出され…看病もままなりません。
そんな状況を打破してくれたのは壬氏でした。
「帝のはからいを無下にするのは、美しい才女たちには似合いませんよ」
やっとのことで梨花妃に近づけた猫猫。しかし梨花妃の顔にはと前と同じおしろい化粧が。
ここの猫猫が怒りに振り切れてカッコいいので、絶対読んで欲しいです!!
「誰が自分の餓鬼殺した毒を喜ぶんだよ」
と、しっかりつるし上げました。
やっと本格的な看病が始まり、梨花妃は少しずつ回復していきます。
しかし息子を喪った梨花妃の心は……
「どうして、あのまま死なせてくれないのか」
小さな消え入りそうな声だった。
猫猫は眉をひそめる。
息子を失った喪失感。そこには後宮の女としての仕事が無になった喪失感も含まれるでしょう。
生きる希望を失った切望の声。
それに対しての猫猫の返答が流石のものでした。
「ならば、食事をとらねばいいことです。粥を食むということは、死にたくないからでしょう」
梨花妃の心を逆撫でしない『事実』でとても好ましいなと思いました。
無神経な慰めを言わない主人公…とても好感が持てますね!!
この後回復した梨花妃は、きちんと仕事(帝のお相手)ができるようになります。
玉葉妃に被害妄想してたけど、本来は理知的でカッコいいお方★
梨花妃は仕事結果については7巻に続きます↓
【分かりやすく解説】薬屋のひとりごと7巻・小説【ネタバレあり】
この後の園遊会で、簪をくださるシーンも必見です。
「じゃあ、ごきげんよう」
猫猫の髪に簪を挿して、優雅に去っていく梨花妃はとても素敵でした。
園遊会
【PASH! PLUS】アニメ『薬屋のひとりごと』原作・漫画ファンから大反響の「園遊会」エピソードがいよいよ開幕! 第6話あらすじ&先行カット#薬屋のひとりごとhttps://t.co/fCHFXYZnbF pic.twitter.com/dSbfgMzms7
— PASH!編集部 (@magazine_pash) November 10, 2023
四夫人は全員参加の園遊会。
猫猫は毒見&冷え性対策で貢献です!
そしてアニメPVでも印象的なこのシーン。
「これ、毒です」
園遊会の毒見で当たってしまいます。(猫猫からすると嬉しい出来事)
ポイントは猫猫が毒見をしている玉葉妃と、里樹妃の食事が入れ替わっていたこと。
つまり毒が入っていたのは里樹妃の食事でした。
里樹と阿多の関係
一番に疑われるのは、対立関係にある四夫人の一人、阿多陣営。
しかし、二人の複雑な関係はこんな感じです。
周りの目はともかく、二人の間には確かな絆が……
風明の調査
薬屋のひとりごと第11話✨
後宮の書物によって、養父である羅門と、阿多妃とその息子の身に起こった過去のある事件を知った猫猫💡
そこで阿多妃の侍女頭の風明を訪ねて皇子の死因を探ろうとするが、敬愛する阿多妃に生涯を捧げて仕える風明は、重大な秘密を抱えていた✋ pic.twitter.com/iqlILr8Sxw— マジシャン ミサ (@magician_misa) December 16, 2023
阿多侍女頭、風明。
外部と秘密裏に連絡をとっている疑惑があり、猫猫は調査に向かわせられます。
もう探偵だよねぇ
そして解き明かされる過去。
15年前、阿多の赤子に蜂蜜を食べさせて殺してしまった風明。
その際死因は「不明」とされますが、後に里樹が『赤子の時蜂蜜を食べて死にかけた』という話を聞かされて自らが原因だと気づきます。
乳児ボツリヌス症。腸内環境が整わない1歳未満の赤子に蜂蜜を食べさせると発症することがあるよ
「……ねぇ、あなたは自分の大切な人の一番大切なものってわかる?」
「私はそれを奪ってしまったのよ。玉のように大切にしてきた赤子を」
里樹毒殺未遂の犯人は風明でした。
動機は二つ
- 里樹が阿多へ「赤子に蜂蜜は毒」ということを話し、阿多に「風明が赤子を殺害した事実」をバレないようにするため。
- 阿多の四夫人の座を保つため、一番立場の弱い里樹を狙った。
極刑は免れず死刑になりました。
しかし猫猫の提案により、一つ目の動機は墓場まで持って行きました。
薬屋のひとりごと・風明処刑までの事件を分かりやすく解説!侍女自殺・暗号とは?
阿多の子供はまだ生きている!?
阿多は元々決まっていた通り上級妃から外されます。
実家に帰るのではなく、南の離宮に住むそうです。
ここ!今後重要になってくるよ!!
阿多が後宮を去る前夜、猫猫は酒を飲んだ阿多に会い話し相手になりました。
その後、酒を飲んだ壬氏にも会います。
明確には述べられてないけど一緒に飲んでいたみたいだね
壬氏と阿多の顔立ちがとても似ていることに気付く猫猫。そして阿多の言葉を思い出します。
「息子がこの手からいなくなってから」
死んでから、ではなくいなくなってから。
阿多の出産は皇太后の出産と時期が重なり、どちらも男児。
叔父と甥の関係なので似ているのは間違いないでしょう。
阿多が「大切に育てられる」皇太后の子供と、自分の子供を入れ替えたとしたら……?
つまり風明が殺してしまったのは、皇太后の子で…?
まとめるとこういう事です。
- 壬氏は表向き皇帝の弟。壬氏自身もそう思っている
- しかし実際は皇帝と阿多の子。つまり東宮
- よって継承権は第一位
- 赤子取り換えに気付かなかった羅門(猫猫のおやじ)は追放された
薬屋のひとりごと 阿多妃(アードゥオヒ)の正体は?主上・壬氏・水蓮との関係も
猫猫が解雇!?
風明の実家及び関係者が処され、取引のあった商家等の子女も解雇されることに。
この「取引のあった商家等の子女」に、猫猫が当てはまってしまいます。
人さらいに売られた先が商家でした…
猫猫は2年を待たずにお役御免で花街に戻ることに。
やり手婆に借金があるため、緑青館でアルバイトの日々です。
ある日仕事として呼ばれた宴には壬氏が!
この宴は、猫猫が居なくなった後の壬氏の落ち込みを見た高順(※壬氏の部下)の仕事でした…!
壬氏「俺が買ってやろうか?」
猫猫「もう一度、後宮勤めも悪くないです」
指で間接キス…希少ないちゃつきが見れます!
後日、猫猫は大金+希少な薬草で壬氏に買い取られました。
薬屋のひとりごとを90%offで読む方法
『薬屋のひとりごと』を購入する際は90%offクーポンがもらえる、DMMブックスがお得です。
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例えば、薬屋のひとりごとの原作小説(ヒーロー文庫)は
3冊1980円が1782円引で198円に。
4冊2640円が2000円引で640円に。
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まとめ・漫画版について
本当に1巻か…!?というような中身の濃さでした。
こちらはアニメ一期の1クールめにあたります。
アニメ一期は2クール編成♪
長くなりすぎる為、本筋に影響を与えない部分は省いています。気になる方は是非ご自分でお確かめくださいませ。
また、薬屋のひとりごとは2つの出版社から漫画化されています。
2種類とも絵柄や言い回しが違いますが内容は同じ。好みでお選びください♪
薬屋のひとりごとの漫画が二種類あるのはなぜ?どっちがオススメかを解説!
コメント
YouTubeのまとめ動画などで知った記憶なのですが、元々当初はヒーロー文庫だと1巻の内容(レイブックス1冊分)で終わらせるつもりが、ヒーロー文庫4巻で終わらせる→更に続くことになったようですね
もしかしたら1巻、もしくは4巻で終わってたらまた違っていたかも知れませんね
https://x.com/NaMelanza/status/1733534028450705538?s=20
小説の方が続いているので、コミカライズの方はどこまで連載するのかちょっと大変そうな気もします(原作は続いていてもキリのいいところで終わらせることもあるでしょうし)
そのお話凄いですよね…!
確かに小説4巻は凄いし納得だと思いつつ、続いてくれたのは本当にうれしいです。
確かにコミカライズ大変そうですよね…
https://honga-net.com/kusuriya-manga-sales-difference/
↑の記事でも書いたのですが、現在発売の14巻までコミカライズが追いつこうとすると、概算56巻2037年までかかります…
個人的には11巻あたりが難しいので漫画化してくれると嬉しいな~~先生がた、健康に気を付けてお願いいたします!という感じです(笑)
猫猫の推理がさえわたる!
後宮で(花街でも?)探偵として生きていけそう。
すごすぎる!
多彩すぎますね。職には困らなそうでそりゃ多方面から重宝されますよというスペックです。