薬屋のひとりごとのキャラクター・神美(シェンメイ)。原作小説4巻で登場する楼蘭妃の母親で子昌の妻です。
とんでもない悪女っぷりを発揮する神美ですが、そこには性格を歪ませる、後宮での屈辱が強く関連していました。
この記事では神美の生い立ちや感情、最後どうなったのかについて深堀りしていきます。
年齢は?神美のプロフィールまとめ
まずは簡単に神美のプロフィールです。
名前 | 神美(シェンメイ) |
年齢 | 猫猫の見立てで50歳前後 |
登場巻 | 原作小説4巻 |
見た目 | 派手な衣装と化粧 美しいが年齢により翳りを帯びている |
性格 | 白雪姫の継母のイメージ。折檻が好き。悪女。 |
血筋 | 子の一族の直系 |
過去 | 先帝の後宮に入れられるも、侍女がお手付きになり屈辱を味わう(ここで性格が歪む) 元々婚約者だった子昌に下賜された。 |
家族関係は最悪です…
その他
- 不老の妙薬を求めていた
- モデルは中国三大悪女の一人、「妲己」と思われる
薬屋のひとりごと【楼蘭のその後】生きている?日本に渡来!?徹底考察
ピエロにされた後宮時代の憎悪
神美がとんでもない悪女であることは事実ですが、その性格がここまで歪んだのは後宮時代に道化として扱われたことが原因でした。
子昌という婚約者がいるにも関わらず、子の一族(名家)のお嬢様として先帝の後宮に入れられた神美。
しかし先帝がお手付きにしたのは神美ではなく、その侍女である大宝(タイホウ)でした。
理由は先帝が幼女趣味で、大宝の方が幼なかったためです。
最悪だ…
帝のお相手をすることが妃の役目であることにも関わらず、その仕事を侍女に取られた上級妃。
神美の話は醜聞として広まり、屈辱は神美を歪ませていきました。
後宮入りする前から婚約者だった子昌が神美に駆け落ちをほのめかせることもありましたが、それもプライドが許さず……
美しさの最盛期が過ぎ去ったころに子昌に下賜されます。
ところが子昌には既に妻と子がおり、その妻はなんと大宝の娘でした。
自分をコケにした女(大宝)の娘が自分の婚約者まで奪い、
さらにその娘は「子翠」という「子の一族」の名を与えられている……
神美は自分をコケにした国を心底憎み、滅ぼすことを望みます。
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神美の怒りの矛先
「国を憎む」とありましたが、具体的な怒りの矛先はこのあたりです。
- 憎い女の娘である翠苓の母
- その娘である翠苓
- 自分より先に翠苓の母を娶っていた子昌
- 先帝に顔が似ていて、自分より美しい壬氏
一番恨まれるべきは先帝だけど、亡くなってるから……
壬氏は完全なるとばっちりです
壬氏に対しては暗殺未遂を起こしており、翠苓が実行犯をさせられていました。
祭祀での壬氏暗殺未遂までを分かりやすく解説!祭具落下関連事件
他の三人への所業も解説していきます。
翠苓の母をいびり殺す
翠苓の母とは?
幼いが故先帝の毒牙にかかってしまった神美の侍女・大宝。
その先帝と大宝の娘が翠苓の母です。
皇族の高貴な血をひくのに、なんで後宮の外に出されているの?
実はここでも先帝がやらかしていました。
最初、先帝は翠苓の母を自分の子供だと認めなかったのです。
これは大宝が最初の幼女趣味犠牲者であることが関連していました。
幼子に手を出したことを認めたくない先帝は、後宮に唯一去勢せず出入りしていた医官に罪をなすりつけ……
大宝を後宮に留め、医官&翠苓の母は後宮から追放しました。
大宝は怪談話が唯一の楽しみだった後宮女官の幽霊として、3巻に登場しています…
しかし後に、このことに罪悪感を抱いていたらしい先帝は、娘である翠苓の母を、忠臣である子昌に「娶ってほしい」と打診します。
婚約者の神美を取り戻すためには断れなかった子昌。子どもを成したこともその延長にあると思われます。
案の定喜んだ先帝は、その子供に「子翠」と名付けました。
この名づけも神美を激怒させる原因になるので、ことごとく有難迷惑でした…
翠苓の母への所業
翠苓の母が子昌に嫁いで数年後、神美が子昌に下賜されます。
神美のために子昌が動いた結果だけど、事実は神美を逆撫でさせることばかりで弁明は聞き入れられなかった様子です
神美は翠苓の母と翠苓を迫害。
屋敷から追い出したあげく、翠苓の母を下女として扱い、特にきつく当たりました。
ハッキリとは書かれていませんが、おそらくいびられ続けたために死んだと思われます。
表向きは病死となっています。
翠苓への過度な虐め
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そして猫猫、壬氏が
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「自分をコケにした女の孫」ということで翠苓にもありとあらゆる嫌がらせを行いました。
具体的には以下のようなことです。
- 「子翠」という名取り上げる
- 楼蘭には上級妃として着飾らせ、翠苓には汚れ仕事をさせる
- 蠆盆(蛇牢)に放り込む
- 情事が行われてる部屋の箪笥に閉じ込める
- その他折檻多数
名を奪う・汚れ仕事をさせるというのは、まさにシンデレラ的な扱いですね…
精神的に支配され、後宮での毅然とした様子とは別人のような様を見せる翠苓。
蛇恐怖症も発症していました。
故に死にゆく神美を見た翠苓は、猫猫にはどこか安堵しているように見えました。
子昌への嫌がらせと誤解
子昌はどんな人物?
神美の夫・子昌は亡き女帝からの信頼が厚かった高官で、現帝も悪い意味で頭が上がらない人物です。
女帝=現帝の祖母です
狸親父の食えないイメージが強いですが、
- 子昌が提言した後宮拡大は理にかなっていた
- 元々婚約者であった神美への一途な愛
- 後宮を追放された翠苓の母と医官を匿っていた
など、二面性のある人物です。
しかし愛情や宮廷での権力は悪い方にしか働かず、子の一族の実権を握っていたのは本家筋の神美。
神美に恨まれたまま破滅に向かうしかない結果となり、最後まで報われない人生となりました。
神美の子昌への仕打ちと誤解
神美は楼蘭を生んでから、男娼を買って子昌の部屋の隣で楽しむのが日課でした。
わざわざ子昌にあてつける理由は、子昌が子の一族の先代(神美の父親)が亡くなった際すぐに家督を継ぎ、その後翠苓の母を娶った理由を勘繰ったためです。
「婚約者(神美)いるけど家督継げたし若い妻娶ろ」という風にも見えちゃうか…
・子昌が先帝から頼まれたから断れずに翠苓の母を娶ったこと
・翠苓を「子翠」と名付けたのは、子昌ではなく先帝だということ
・子昌が先帝の信頼を買ったため、神美が後宮をでることになったこと
このあたりの事実を、神美は死ぬ間際まで知らない様子でした。
何かが違えばもう少しマシな人生があったかもしれませんね。
楼蘭が母親・神美に思うこと
神美の楼蘭に対する態度
神美は実の娘・楼蘭に対しては比較的まともな態度で接していました。
しかしあくまでも子昌・翠苓と比べたらであり、そこに本物の愛情はありませんでした。
子昌の王母の血筋を欲して楼蘭を生んだ神美。
薬屋のひとりごと『選択の廟』を原作小説から分かりやすく解説!※ネタバレ有
楼蘭は国を傾ける道具であり、自分の好きなように動くお人形のように考えている様子です。
楼蘭が下女のフリをしていても気づかず折檻するなど、顔も覚えていないという非情っぷりでした。
母親になることを嫌悪した楼蘭
泥より汚い言葉を吐き、翠苓を虐め、夫を食い物にする神美。
そんな母親を見て楼蘭は「母親になりたくない」と考えていました。
しかし妃の仕事は帝の夜伽の相手です。
楼蘭は妊娠を防止するために堕胎薬を飲んでいました。
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娘に莫迦にされた神美の最後
神美は自らが撃った飛発(フェイファ)の暴発で死亡しました。
そしてその試作品飛発を撃つように煽ったのは楼蘭でした。
壬氏率いる軍が攻め入り後がない状況で、楼蘭は神美に昔話をします。
神美の父(先代)は禁止されていた奴隷交易に手を出し、女帝に目をつけられたこと。
女帝は先代に、「質」として娘を差し出すよう命じたこと。
その先代が落とした信頼と、質である神美を取り戻すためにやってきたのが子昌であること。
しかしこの事実を「でたらめ」と受け入れない神美。
ここで楼蘭は、神美を見限りました。
苦言を呈した同族を追い出して阿呆ばかりを囲い、飛発さえあれば勝てると思っている神美に、楼蘭は言います。
「だってお母さま、まるで小物だもの」
この言葉に激高して引き金を引いた神美は、真っ赤に染まりました。
試作品の飛発は、撃った本人に危害を及ぼすことを楼蘭は知っていました。
つまり、娘に殺された形です。
尚、もし神美の死を聞かされた神美が涙を零していたら、楼蘭は母親を最後まで見限ることなく命乞いしていたと、作者ブログのほうにありました。(命乞い部分、翠苓となっていますが、楼蘭かと思われます)
楼蘭は死にゆく母親への手向けのように、神美が憎んでいた壬氏の顔に傷をつけました。
「お母さま、これが私にできる精いっぱいなんです」
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まとめ
神美についてまとめますと
- 子昌の妻・楼蘭の母
- 翠苓の母と翠苓を虐めていた
- 50歳前後、質の悪い性質を持つ悪女
- 後宮時代に道化として扱われたことが性格を歪める原因に
- 夫である子昌も見下し、最後まで情を見せなかった
- 最後は楼蘭に見限られて死亡した
ということでした。
1巻…いや半巻くらいしか出てないのに存在感凄すぎました
アニメには出来ない人物では?
この悪女っぷりを映像で見てみたい気もしますけどね……
尚イラストはサンデーGX版を参照して描いております。
コメント
先帝が諸悪の根源という感じに書かれていますが、先帝をロリコンにした女帝こそが諸悪の根源のような気がします。(神美を含む子の一族達、現帝、診療所の人達、安氏、戌の一族等々、多くの人が被害にあわれていますしね)
確かに後宮を拡大して人数を増やした(結果的に先帝周りの幼女を増やした)女帝にも非はあると思います。
先帝に「幼女は止めろ」と言わなかったわけですしね…(;’∀’)
ただ後宮拡大については政治的に必要だったようなので、
(神美の父が禁止された奴隷交易をやってる➡止めさせないとだけど、売られた女たちを保護する場所が必要(野垂れ死に防止)➡後宮で保護)
この一件無しに「先帝がロリ好きだからロリ増やそう」とはならなかったんじゃないかな…と予想してます。
そもそも神美父が奴隷交易に手を出さなければ神美が後宮に入れられることはなかったので、神美は親も悪かったですね。
痴呆が入ってからの女帝は厄介ばばあ感が強いですね(笑)
ただ日向夏先生によると、本来は国を安定させた凄い人でモデルの人物まで公表されているので、恨みを買いつつそれ以上に名君だったのかなと思います。
参考↓
https://twitter.com/NaMelanza/status/1163906997009317888
https://urinasu.exblog.jp/24765633/
大変参考になりました。お話を聞いて、ある意味で浅田次郎さんの蒼穹の昴という作品で書かれている西太后に似ている気がしていました。(我が子の様に思っている甥のために戊戌の変法を敢行するなどの女傑っぷりが特に)ご返答、ありがとうございます。
もしかしたらモデルがかぶっているのかもしれませんね!
こちらこそ、深く考えるキッカケになります。ありがとうございます。
女帝のモデルは則天武后という唐代の人物だと思います。女傑なのですが、恐ろしいことに皇后を追い落すために自分の子を殺したとされています。(確か中国三大悪女の一人だったはずです)作中ではそんな史実よりかはマシに書かれていますね。
則天武という名前は聞いた事ありましたが、そんな感じなんですねコワイ…