意味が分からない?挫折しないための『銀河鉄道の夜』前知識

銀河鉄道の夜 あらすじ・解説 古典名著
この記事は約4分で読めます。

私が一番推す文豪、宮沢賢治。

「雨ニモマケズ」や「注文の多い料理店」が教科書に載っていて、そこからはまりました。

生きている間は殆ど無名だったにも関わらず、死後発表された作品で一躍有名に……というのもなんだか作風にマッチしていますね。

今回はそんな賢治の言わずと知れた代表作「銀河鉄道の夜」について。

あらすじと、出てくる用語を解説していきます。

意味不明箇所を解説!

今では大好きな「銀河鉄道の夜」ですが、一度小学生の頃に読むのを断念した記憶があります。

それもそのはず。
内容に時代背景が反映されていて、それが分からないと難しく感じるのです。

だから案外大人向けかも

以下、読む前に押さえておきたい前知識をご紹介します。

「らっこの上着がくるよ」?

ラッコいじめっ子ザネリが主人公ジョバンニに、

「らっこの上着がくるよ」

と悪口を言うシーンがあります。

えっと……これは悪口なの?

状況から考えると悪口です。

1912年に「臘虎(らっこ)膃肭獣(おっとつじゅう)猟獲取締法」……つまりラッコを捕獲するの禁止!という法律が制定・公布されました。

そして銀河鉄道の夜が書かれたのは1931年あたり。
(何度も修正されているので曖昧ですが)。

ジョバンニの父は漁師で漁にでています。つまり……

「お前は犯罪者の息子!」という根も葉もない悪口です。

お前らほんとに小学生か?



タイタニック号沈没事故

イギリスの豪華客船「タイタニック」が、処女航海で氷山にぶつかり沈没したという事故。

1912年…ラッコ捕獲禁止令と同じ年に起こった映画で有名なこの事故が、なんと銀河鉄道の夜にがっつり登場します。

I’m the king of the world!

映画は見ても見なくても大丈夫です。賢治は映画どころかニュースすら見ていないはずです。

白黒テレビが1940年くらいなので、賢治は新聞に載っているタイタニックの記事を見て、想像で描写したと考えられます。

このシーン、銀河鉄道の夜の中でも私の一押しシーン。

泣きたくなる正しさ。宮沢賢治『銀河鉄道の夜』の名言と名シーンまとめ

↑上の記事でもピックアップしていますので、是非読んでください。



ジョバンニの仕事

ジョバンニは家計を助ける為、活版印刷所でアルバイトをしています。

小学生の時に読んだら「子供が仕事する」というのが理解できなかったんだよなぁ

今ならアウトな児童労働ですが、こういう時代もあったのだと理解して読み進めましょう。

銀河鉄道の夜のあらすじ

主人公はジョバンニ。
父は漁に出て戻ってこず、母は病気がちの為アルバイトに明けくれています。

そのため天文学の授業中にあてられても意識がぼーっとして、この答えが正しいのかそうでないか自信がありません。

代わりに先生に指名されたのは、友達のカムパネルラ。

カムパネルラ(性別記述は特になし)は正解を知っていましたが、ジョバンニを気遣って答えませんでした。

いじめっ子のザネリがジョバンニをからかってきます。これはいつものことです。

星まつり7月7日星まつりの日。

ジョバンニはアルバイトの為最初からは参加できませんでしたが、夕食を食べた後に少しだけ見に行くことにしました。

会場に向かう途中の丘で、汽笛が聞こえてきました。

どこかで、ふしぎな声が「銀河ステーション、銀河ステーション」とアナウンスします。

来た来た来た!ファンタジー突入アナウンス!!

眼の前がさあっと明るくなって、気がつくと列車の中にいるジョバンニ。

すぐ前の席には濡れた黒い上着を身に纏った少年。
よく見てみるとカムパネルラです。

2人は列車で、美しい銀河鉄道をめぐる旅にでます。

ここはどこで、どうしてカムパネルラがいるのか……?
列車に揺られる感情と一緒に、徐々に明らかになっていきます。

まとめ

『銀河鉄道の夜』は「本当のさいわいとは何か?」を問う、きらめく星座の旅です。

鉱物や天文学に詳しい賢治の美しい世界観に、是非酔いしれてください!

こちらに名言をまとめていますのでご一緒にどうぞ↓

泣きたくなる正しさ。宮沢賢治『銀河鉄道の夜』の名言と名シーンまとめ

傑作です

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