負けヒロインが多すぎる(マケイン)2巻のネタバレ感想記事です。
今回の見どころは、前回唯一告白していないマケイン・「焼塩檸檬」!
既に想い人綾野は朝雲千早とつきあっていますが、
焼塩の秘めた想いが、あるちょっとしたきっかけで、バレてしまい……!?
その瞬間の凍りつくような場面が、一番の見どころです。
いつもは元気でボーイッシュな檸檬の、乙女な一面にグッとくるよ
以下ネタバレが含まれますのでご注意ください。
登場人物
今回のキーパーソンはこの3人!
焼塩檸檬(やきしお れもん) |
走るのが大好きなスポーツ女子。陸上部所属。スラッと伸びた手足に、小麦色の肌が印象的。前巻で想い人・光希に彼女が出来ており失恋したが… |
綾野光希() |
主人公の同級生。焼塩の片思い相手。かつて温水と同じ塾に通っていた。イケメンだが恋愛に鈍感で、焼塩の気持ちにも気づいていない。 |
朝雲千早() |
主人公の同級生。綾野と同様、温水と同じ塾だった。綾野のガールフレンド。容姿端麗・成績優秀。背は低くおでこがツルッと広い。ちょっと変わった性格。 |
マケイン2巻をネタバレ要約
ここからマケイン2巻、章ごとのネタバレ要約になります。
前巻から引きつづき、高一の夏休みの続きからです。
第一章「八奈見杏奈は匂わせたい」
温水は文芸部の用事で学校に。
自販機のそばで力尽きている生徒会の志喜屋先輩を見つけ、水を買って飲ませます。
介抱……
唐突に、文芸部の部長(玉木)と副部長(月之木)は付き合っているのか、と尋ねる志喜屋。
温水が「そうです」と答えると志喜屋は動揺した様子を見せ、フラフラとよろけながら校舎に戻って行きました。
生徒会ギャル・志喜屋夢子は何者?【負けヒロインが多すぎる】キャラクター解説
その翌日。八奈見から突然のお茶の誘いがあり、喫茶店にて待ち合わせ。
温水はなんだかデートっぽいなと考えていますが……
現れた八奈見はご立腹。
聞けば前日に出席した同窓会で、八奈見の想い人「袴田」と、その恋人で八奈見の親友「姫宮」の、新婚カップルのようなしっとり具合を見せつけられたとか。
デートどころか愚痴大会でした、温水残念…。
八奈見は「自分には彼氏がいる」と匂わせたくて、温水の手をチラッと入れたりして、インスタに写真をアップします。
そんな不毛な会話の最中温水がふと外を眺めると、満面の笑顔で歩く「焼塩檸檬」が。
そして隣には焼塩の片思い相手「綾野光希」の姿があります。
見てはいけないものを、見てしまった!?
二人は彼らを尾行することに。
しかしそこで不審者に出くわしました。彼女の名は「朝雲千早」。綾野の恋人です。
朝雲は彼氏と焼塩が会っていると知って、尾行していたのでした。
第二章「朝雲千早は惑わせる」
次の日も駅ビル近くで会う焼塩・綾野を尾行する温水・八奈見・朝雲。
綾野と焼塩は、明らかにデートにしか見えない雰囲気です。
ますます怪しいね
そんなふたりを見て八奈見が「あの2人お似合いね」と朝雲の前で失言。
傷ついた様子の朝雲はその場を離れ、それをフォローしに追いかける温水。
朝雲を見つけて2人でいるところを、綾野に見つかってしまいました。
しゅ、修羅場!?
綾野と二人だけで話す事になる温水。温水が逆に、なぜ焼塩と二人で会っているのかと聞くと、
「焼塩に朝雲との恋愛相談に乗ってもらっていた」との答えが。
流れで温水も「文芸部に好きな人がいて、朝雲に相談していた」と誤魔化しますが、
嘘を真に受けた綾野が恋の手伝いを申し出て……
みんなで「地下資源館」へ遊びに行く事に。
参加メンバーは、温水、八奈見、焼塩、綾野、朝雲の5人です。
地下資源館って女の子を誘う場所じゃない! けど八奈見以外は楽しんでるからOK!?
しばらく楽しんでいた面々は、資源館に併設されたプラネタリウムへ。
そこで綾野は温水に気を利かせ、温水と八奈見と2人きりしようとします。(誤解)
事情を知らない焼塩は、綾野・朝雲カップルを2人きりにしようとし、微妙な空気に。
空気はすぐに戻りますが、そこで焼塩が失言します。
「ほんとだよ、あたしの惚れた男なんだから、もっとしゃんとしなって!」
おおおぉ!?ついぽろっと…
綾野の反応は!?
それを聞いた綾野は、冗談みたいに顔を真っ赤に。
自分の恋心がバレてしまった(※気づいていなかったのは綾野だけ)焼塩は、その場から逃げ出してしまいました。
あぁ、これはかなり可哀想な展開……
第三章「振られたことがない者だけが、負けヒロインに石を投げなさい」
陸上部も休んでいる焼塩。
どうやら祖母の家に行っているようで、事情を知った月之木先輩の運転で様子を見に行くことに。
先輩! 受験は大丈夫なの?
一行が祖母の家に到着すれば、やたらとハイテンションな焼塩。
焼塩の祖母の提案で一行は泊まっていくことになります。
日付を跨いだ深夜。喉が渇いた温水がリビングに降りていくと、暗がりに一人座る八奈見が。
八奈見は温水に、今回の騒動を愚痴ります。
- 綾野が幸せなら焼塩に譲ってもいいと言いながら、やっぱり譲れない朝雲
- 恋愛に鈍すぎて無神経なことをしている綾野
もし今、焼塩と話したら
「取っちゃえばいいんだよ。朝雲さんが身を引いても構わないって言ってるんだから」
と伝えてしまいそうだと。
八奈見さんらしい、まっすぐな意見だと思うけどね
温水は八奈見から、焼塩が今近くの神社に行っていることを聞き、向かいます。
神社にはダッシュの練習をする焼塩が。
月光の中できらめく姿に、温水は「綺麗だな」と感じます。
綾野への叶わぬ恋心を温水に話してくれる焼塩。
- 綾野と朝雲をちゃんと応援したい。けど綾野と二人でいると、どうしても嬉しい気持ちになること
- 綾野と一緒に帰る時は、汗の匂いが気になるから、一旦帰宅して着替えて部活帰りのフリをしていたこと
そして焼塩は、誰にも知られたくない本音を吐き出してしまいます。
「もしこのまま二人が別れたら、って、そんなひどいこと……考えちゃって」
「あたし……あたし、悪い子だ」
焼塩は、ポロッと落ちる大粒の涙を皮切りに、わあわあと声をあげて泣き……
温水は(八奈見と比べたら)焼塩は断然いい子だよ、と慰めました。
ああ、切ない!焼塩を振り回す、綾野の鈍感さも悪い!
第四章「焼塩檸檬は口を開いた」
翌日の夜。焼塩は綾野を呼び出し、恋心に決着をつけることに。
場所は出会った小学校!(不法侵入です)
焼塩はグラウンド脇にある百葉箱のそばで、綾野を見つけました。
思い出話を語り合う二人。楽しかった日々が二人の距離を縮めます。
中学生の時焼塩は、綾野がツワブキ高校に行くと聞いて同じ学校を目指すことを決めました。
その時,成績の悪かった焼塩を懸命にサポートしてくれた綾野。
焼塩は疑問に思い尋ねます。
友達というだけで、どうしてあそこまでしてくれたのか、と。
そして答えられない綾野の気持ちを、焼塩が代弁します。
「光希、あたしのことが好きだったんだね」
綾野は沈黙。それが答えでした。
おそらく恋愛音痴な綾野が「恋」がよく分からなかったんだろうな〜
うぁ…告白してたらつきあって可能性大だったのか…
焼塩の味方である温水の後押しもあり、綾野に家まで送ってもらう焼塩。
焼塩は臆面もなく綾野に「好きだよ」と告げ、綾野も「ありがとう。嬉しいよ」と返します。
焼塩の最後のお願いにより、二人は小指を繋いで家に帰りました。
惹かれあってた二人……。焼塩のセリフが切なすぎる
感想
2巻のメイン負けヒロインは「焼塩檸檬」でした。
負けヒロインですが、可愛さはいっそう際立って「勝ち」でした。
今回檸檬とキャラ造形で見事にコントラストを描いていた、朝雲千早。
朝雲の「綾野を譲ってもいい」という発言が二人の関係に隙を作り、周りを巻き込んで大事になった……という感じですが、
でも、彼女だけが悪者ということでもない……
恋って難しいなと思います。
ヒロインたちがそれぞれの思惑と葛藤を抱えながら、それでも、できるだけ誠実に人と向き合おうとする姿。そして負けヒロイン贔屓で絶妙にフォローしてくれる温水くんに感動です。
それを繊細なセリフとシーンの積み重ねで表現するってほんとすごい!
そして私が一番胸にキたのはなんといっても、神社で檸檬が温水を前に、自分の気持ちを抑えきれずに泣いてしまう場面です。
綾野には彼女がいる。本当は好きでいちゃいけないのに、そう思いながらも、綾野と一緒にいられて嬉しいと思ってしまう。
そして、このまま綾野と朝雲が別れたらいいのに……。そんな思いと葛藤する焼塩の辛い気持ちが、痛いほど伝わってきました。
感極まりました……
例えば負けヒロインが多すぎる!(小説版)は
まとめ
負けヒロインが多すぎる2巻ネタバレ感想。朝雲から略奪愛はあるのかについてまとめると……。
ということでした!
主人公を取り巻く、負けヒロインたちのキャラが立っていて最高
掛け合いがテンポよく、スラスラと読める楽しい小説です!是非マケイン読んでみてください。
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