負けヒロインが多すぎる1巻のネタバレ感想記事です。
第15回小学館ライトノベル大賞のガガガ賞受賞作品。
会話のテンポ感やその内容の共感性など、シンプルに面白い!!
ちなみにタイトルの通称はマケインで、これは主人公温水が「負けヒロイン」と言いかけて誤魔化したことに由来します。
※ここからネタバレが含まれますのでご注意ください。
登場人物
主要な登場人物をまとめています。佳樹以外は高一です。
温水和彦(ぬくみず かずひこ) |
今作の主人公。ぼっち気質が強い陰キャ。教室の背景に同化する術を身につけ、学校内の「美味しい水道蛇口」を知るもの。ラノベ大好きで文芸部。 |
八奈見杏菜(やなみ あんな) |
ゆるふわ顔の陽キャで明るい系の美人。よく食べる。表情がコロコロ変わり、ちょっと天然気味。幼馴染の草介が好き。 |
焼塩檸檬(やきしお れもん) |
陸上部のエース。こんがり日焼けした体育会系で、ショートヘアが可愛い。幼馴染の光希が好き。彼女の周りにはいつも人が集まっている。この度文芸部に入部する。 |
小鞠知花(こまり ちか) |
主人公の同級生で同じ文芸部員。かなりの人見知り。会話を続けるのが苦手で、途中からスマホの画面を見せて会話するぐらいのコミュ障。部長が好き。 |
温水佳樹(ぬくみず かじゅ) |
主人公の2歳下の妹。容姿端麗。かなりのブラコンで、兄のことをとにかく構いたがる性格。主人公のことを「お兄様」と呼んでいる。 |
1巻のネタバレ要約
ここからは「負けヒロインが多すぎる!」1巻の全貌を、ネタバレ有でわかりやすく要約します。
第一章「プロ幼馴染、八奈見杏葉の負けっぷり」
大好きなラノベを読むためにファミレスに来た温水。
そこでクラスメイトの八奈見杏菜が、幼馴染の袴田と座っているところに遭遇します。
袴田の恋を応援している様子の八奈見。
袴田が別の女の子のところに「行ってくる」と出て行き、八奈見はその場に残されます。
すると八奈見は驚くべき行動に!
なんと温水の盗み見に気づかず、袴田の残したドリンクのストローをくわえたのです。
そんなに好きなの…
しかし温水に気づいてしまった八奈見。
「このこと誰にも言わないでね」と温水に口止めしーーー
何故か八奈見の恋愛事情も教えられました。
幼馴染の草介(袴田)を、転校生の姫宮華恋にとられたのだと。
お会計が足りないようなので、温水が立て替えることに。
しかしその代金を金欠な八奈見はすぐに払えないようで……
お昼に手作り弁当を継続して作ることで、3617円分を返済していくことになります。
可愛い女子の手作り弁当イベントだけど、こそこそするのは正直微妙そうです
第一章最後のシーン。
八奈見は校庭を走る焼塩檸檬を眺めながら、ふと涙を浮かべました。
「私、振られたんだなー」
負けヒロインが多すぎる!~1敗目~プロ幼馴染八奈見杏奈の負けっぷり
八奈見はフラれたことが今になって身体に染みてきているようです。
温水と八奈見の心の距離がちょっと縮まっていきます
第二章「約束された敗北の君に。焼塩檸檬」
体育館倉庫に閉じ込められた温水と焼塩檸檬。
蒸し暑くなる室内で、熱中症になり朦朧とする焼塩が体操着を脱ぎ出し、温水の上へのしかかるというハプニングもありました。
お色気エピソードだけど、冷静に考えるとかなり体調的に危ないよね
また、温水所属の文芸部では生徒会から「書く活動」の不足を指摘され、みんなで合宿をすることに。
これも王道な展開!おまけに合宿所は海が近く、水着イベントにも発展しそうな予感
そんな文芸部に、焼塩が気になる幼馴染男子「綾野光希」と本を借りに来ます。
焼塩は心をときめかせながら、光希と部室で本を選ぶのを楽しんでいる様子。
それは周囲にもバレバレです。
ところが文芸部副部長の月乃木が焼塩と光希にチャチャを入れ、
光希が「俺、彼女いますし」と返答したことで凍り付く室内。
焼塩からしても初耳の情報でした。
こいつも鈍感かよ! 焼塩の負けっぷりが、もうほんと感情移入してしまい可哀想でした……
その後、温水・八奈見は焼塩を慰めるためファミレスへ行きました。
フラれたファミレスです…八奈見のメンタル強!
第三章「戦う前から負けている。小鞠知花の撤退線」
文芸部の夏合宿が始まりました!
メンバーは部長・副部長・温水・小鞠・焼塩・八奈見の6人です。
八奈見はビキニ姿で、小麦色に日焼けした焼塩はチューブトップのビキニ姿。
温水は人生初の海水浴イベントに『生涯、この日を忘れることはないだろう』と心に刻みます。
ちゃんとなろうやTwitter投稿用の文章なども各自書いてます。
ビーチフラッグ大会で優勝した焼塩が、大量の花火をゲット。
バーベキューの後、みんなで花火をして遊ぶことに。
手筒花火の不具合を覗き込もうとする小鞠。その瞬間に花火が爆発!
それを間一髪で守ったのが、文芸部部長の玉木でした。
ずっと部長の事が好きだった小鞠はつい、
「す、好き、です!」
負けヒロインが多すぎる!~3敗目~戦う前から負けている 小鞠知花の撤退戦
告白してしまいます。
皆の前で言っちゃった!
結局小鞠は部長にふられてしまいました。
それでも「部長は検討してくれて、ちょっとの間だけ月之木先輩(恋敵)に勝てた」と言う小鞠。
線香花火の火の玉は、チリリと音を立てて落ちました。
ジーンとくる素敵なシーン! 小鞠ちゃん切ないよね…
第四章「負けヒロインを覗く時、負けヒロインもまたあなたを覗いているのだ」
合宿から学校へ戻ってきた温水は、八奈見と自分との噂を耳にしてしまいます。
「八奈見が袴田に振られ、温水と付き合い始めている」
その噂に温水は「八奈見の評価を、自分が下げている」と気に病み、
「もうお弁当は作ってこなくていい。八奈見さんに迷惑がかかるから」と、一方的に関係を終わらせてしまいます。
温水くん、ちょっと自虐的だけど繊細でいいやつだからね…
そうして完全に交流がたたれたある日、温水はなんと袴田に声をかけられました。
袴田が言いたいのは、要約すると「温水が八奈見を幸せにしてくれ」と言うこと。
噂話を間に受けてのおせっかいでした。
はい!?お前が言うなよ!
そしてこの会話は、なんと八奈見に聞かれてしまっていました!
八奈見の新しい恋を応援しようとする袴田に、
振った罪悪感に八奈見を巻き込むなと袴田に詰め寄る温水。
八奈見もこの際に自分の意見をぶつけ、少し吹っ切れた様子です。
ここ漫画版タイトルで「幸せの青い鳥」ってつけられているの凄い良い。
とんでもなく青春です
そして、一学期最終日。
階段裏で八奈見と温水は二人っきりに。
温水は意を決して、八奈見に思いを伝えます。
「ーーー、友達になってくれないか!」
負けヒロインが多すぎる!~4敗目~負けヒロインを覗く時、負けヒロインもまたあなたを覗いているのだ
「ごめん! 君のことは友達だと、」
温水は告白もしてないのに、何故か八奈見にふられてしまいました。
切ないけど温水君らしい!よく頑張った!
温水と負けヒロインたちの交流はまだまだ続きます。
感想
もうね……鉄板ヒロインが勢揃いでしかも全員「負けヒロイン」……
報われないヒロインを応援したくなる、そんな方にはたまらないストーリーではないでしょうか?
ラブコメの王道で物語がとても読みやすいのも良いですが、
それにもまして、ヒロインたちがとにかく可愛い!挿絵も最高です!!
キャラに感情移入がとってもしやすかったです
私の一番好きなシーンは、なんと言っても八奈見さんが焼塩檸檬の走る姿を見ながら、ポロッと涙するところ。
なんだか切なくて、でも温水君と八奈見さんの心の距離がちょっと縮まる感じもあって、とても印象に残るシーンでした。
アニメで観るのが待ち遠しい!
安心して楽しめる、新世代のラブコメだと思います!
主人公がモテてるわけではないのもまた斬新!
例えば負けヒロインが多すぎる!(小説版)は
まとめ
負けヒロインが多すぎる!1巻についてネタバレ感想をまとめると…
- 温水と負けヒロインたちの物語(with文芸部)
- 今巻では八奈見・焼塩・小鞠が好きな人にフラれた
- 安定の鉄板キャラ設定と、鉄板イベント満載(ちょいエロもあり)
- ヒロインたちとの関わりの中で、温水が成長していく姿を楽しめる
ということでした!
主人公の好感度がかなり高くて、安心して読む事ができます
会話のテンポや小ネタも楽しい作品。是非読んでみてください♪
また、小説1巻の漫画版は1巻~3巻までが推定されます(現在発売は2巻まで)
こちらもキラッキラな青春的絵柄が胸に来てオススメです!
是非試し読みしてみてください↓
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