「おま、いや、猫猫!よく聞いておけ!
俺は、おまえを妻にする」
2018年3月31日に発売された小説【薬屋のひとりごと7巻】ネタバレ感想記事です。
- 壬氏と猫猫の関係が見逃せない
- 隣国・砂欧の政治がからんでくるためかなり分かりにくい
一巻。
この記事では
- 7巻の内容を分かりやすく解説
- 壬氏と猫猫の関係
- 今巻の魅力
- 伏線まとめ
をご紹介します。
※ネタバレがありますので、未読の方はご注意ください。
【簡単に】あらすじ
今巻で猫猫は医官と同等の権限を持つ、【医官見習い】に転職。

主上・壬氏・玉葉后からの推薦…
やるしかねぇ!
主席合格した猫猫はまず、軍部の傍の医局で一か月仕事をすることになります。
そんな中での一大イベント【東宮(玉葉后の息子)のお披露目】。
やってきた砂欧の巫女、亡命してきた愛凛。
隣国・砂欧の政治トラブルに巻き込まれていきます。
【とにかく分かりやすく】解説
砂欧の登場人物

【巫女】
砂欧では信仰対象にされている。白子の40歳。
今回、玉葉后の東宮お披露目のためやってきた。(玉葉后の家が国境付近ということもあり…)
バカな王を廃するため、先代の巫覡に利用されて去勢された男。(表向き女)
【巫覡】
浅黒い肌の、巫女の付き人。
【ジャズグル】
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名前の意味は『春の花』。次代の巫女。
喋れないが、予知夢を見て絵で知らせることができる。
一本の線と真っ黒に塗りつぶされただけの絵を残し、砂欧に帰る。

蝗害の予知と思われます
【愛凛】
砂欧からの特使だったが、命の危険を感じて亡命してきた。
表向きは国のつながりを強めるための後宮入り。
侍女を一切連れてきていない。
巫女に5年程仕えたこともあり、
10歳前に嫁がされる砂欧で、学を与えた巫女に感謝している。
特使二人まとめ記事:薬屋のひとりごと|女性特使・愛凛と姶良の目的は?ネタバレ砂欧の政治事情
結局、誰が何をやりたかったの?
砂欧は王派と巫女派、二つの政治派閥からなります。
巫女は初潮が来ていない娘に限定されますが、今の巫女は40歳。
その理由は去勢された男であるからでした。
そのことを政敵である王派に感づかれたため、巫女は自殺して役割を次代に託そうとします。
しかし遺体が検査され、男だとバレたらマズイ。
『国外に出る言い訳』として目を付けたのが、隣国・茘の『東宮お披露目』でした。
巫女が自らに毒を盛った理由
巫女は東宮お披露目にともなう食事会で、自らの食事に(死なない量の)毒を盛ります。
これは自殺の理由を作るためです。
犯人として疑われたのは同郷・愛凛。
彼女は昔、巫女見習いとして巫女に仕えたこともありました。
「可愛がっていた子(アイリーン)に殺されかけて失望した」
この筋書きを周知したうえで、巫女は自殺しようとしたのです。

ちなみに愛凛は共犯です
猫猫はどうやって事件を解決した?

羅門が「盛られたのは樒ではなく茸毒」と言ったことで、
猫猫は「毒が効くまでの時間」に引っかかりを覚えました。
➡食事会前に盛られたのでは?
そして巫覡の失言に気付きます。
「愛凛が容疑者」と言っていないのに巫女側が知っていたのです。
さらに『巫女が宦官に似ている』ことも気づきます。
身長、年を取ると太りやすい等の特徴が合致し、
巫女は食べ過ぎると胸部が肥大化する【ハスモ】を食べていました。

➡男だ!
工作に気付いた猫猫は、巫女の自殺現場に乗り込み、毒入り粥を奪います。
そしてこのままだと「愛凛も死刑」と伝え、姚を巻き込んだことを責め…
死を偽造することを提案します。
「死んでなんでも終わらせようとするのが気に食わないのです」
これが猫猫の一番いいたいこと。巫女だけではなく楼蘭に向けて言いたいことでもあったようです。
最後まで結末を見ろ。
猫猫の強さと責任感が現れている言葉です。
白娘々(ぱいにゃんにゃん)は何者だったの?

白娘々は砂欧の王派である、姶良の手先です。
3巻で『双子のような女性特使』として登場する姶良と愛凛ですが、実は政敵でした。
飛発を密輸した姶良。
阿片をバラまいた白娘々。
姶良は白娘々を使い、茘(猫猫たちの国)を内部から腐らせようとしているようです。

巫女とは親類関係ですが親子ではありません
事件はどういう形で終幕したの?
【巫女】
表向き自死した形に。
実際は阿多の離宮で過ごしており、政敵(王派)の情報を壬氏たちに流すスパイに。
【白娘々・愛凛】
巫女への人質としてとらえられました。
【姚】
どうにか持ち直すも、顔に黄疸が残りました。
裏で色々あったのを察しつつ、感情を飲み込みました。
姚の感情の行方

7巻で初登場する医官見習いの二人、姚と燕燕。
特に姚は、今巻大きく物語にかかわってきます。
【姚について】
「別にあなたの真似をしたわけじゃないからね」
負けず嫌い&ツンデレのお嬢様。
試験で猫猫に負け根に持つが、徐々にみとめていく。
15歳(猫猫の4つ下)。
今回、毒殺のインパクトを強めるために利用され、
巫女が表向き死んだ為、「要人を死なせた」という汚名までかぶせられる可哀そうな役どころ。
食事会での毒見担当
猫猫➡羅漢
姚➡巫女…OUT
燕燕➡壬氏
「もし姚が死んでしまったらどうするつもりでしたか?」

と、猫猫が憤っていたことを本人に教えてあげたいですね…
7巻は、表と裏で事件が違うように終息したことに感づいている、姚のひとりごとで物語が占められます。
「私、本来ならこんなに丁寧に扱われないと思うのよ。失敗しかしていない。でも、丁寧に扱われ、今後も仕事はちゃんといただける。
世の中がこんなに甘いと思う程、子どもじゃないのよ」
「……っ」
「何も言わなくていいわ。これは私のひとりごと。猫猫はぼんやりした顔で茶でも飲んでいればいいわ」
仕事熱心で全く非が無いのに巻き込まれた姚。
しかし何も教えてはもらえない。
彼女が飲み込んだ、しかし完全には黙っていられなかった感情に、猫猫は言葉をつまらせます。

幸せになってほしい…
【壬氏×猫猫】プロポーズ

- 寝不足かつ疲れている壬氏
- めずらしくカチンときている猫猫
の、まさかの痴話喧嘩が展開されます。
「はあ?読み取れ?雰囲気で感じろ?ああ、思い出しました。よくいる妓楼の客人にそっくりです。(略)
はっきりきっぱり、相手を不安にさせないくらいしっかり言えばいいんですよ」
通常なら絶対言わない猫猫の売り言葉。
それに壬氏が色めき立ちます。
「まっすぐしっかり言えばいいのか?言ったら、おまえはまともに俺の話を聞くっていうのか?聞いたぞ、本当だな!絶対だ!今から言うからな。ちゃんと耳を押さえず聞いておけ!」
そしてついに。
「おま、いや、猫猫!よく聞いておけ!
俺は、おまえを妻にする」

明確なプロポーズ!
5巻では察せる程度の伝え方でしたが、もう逃げ道は与えません。
しかし結婚するには壬氏の立場に伴う問題が……
猫猫と周りを黙らせるだけの情報を作り出せるのか?
壬氏の手腕が問われます。
【伏線】陸孫の移動

羅漢の部下、陸孫が玉袁の希望で西都に移動になりました。

後々重要になってくる情報!
人材引き抜きの過程については6巻で描かれていましたが、
やり方がかなり遠回し。
(要約↓)
壬氏「名を受け取りに都に来てくれ」
玉袁「西都を息子に任せるのは心配なので、中央の知識のある補佐が欲しい。馬閃…」
壬氏「馬閃!?」
玉袁「いや、それは冗談で。羅漢殿に人材斡旋してもらいたい」
壬氏「……」
ジャブを挟んだ上で名指しはしなかった玉袁。
これが逆に何かを誤魔化そうとした、と考えられます。
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まとめ
やりきれない思いをグッと堪える巫女や愛凛、姚……
それを持ち前の推理力・行動力で良い方に導く猫猫が、まさに主人公な一巻でした。
猫猫の二人の友人(子翠・小蘭)は後宮を去り、今度は医官見習い仲間の姚と燕燕。
此方の二人はどんな物語を紡ぐのか見守りたいと思います。
そして恋愛面。壬氏と猫猫は、疲れて理性的になれない方が関係が発展するということが分かりましたね(笑)
そこですよ壬氏様!

コメント
猫猫とじんしさまの進展×ヤオの心情×推理の神巻でした!
最後の疲れて理性的じゃない時、というのには共感しました!じんしさまそこ狙え!
そこしかないですね(笑)
7巻の内容難しくて、理解に困っていました。
とても分かりやすいまとめを作ってくださりありがとうございます。ペコリ
そう言っていただるのが何よりです。
お読みいただきありがとうございますm(_ _”m)
個人的には薬屋には恋愛要素を求めていないのもあって、最後のジャズグルの医官の服を着た猫猫と姚のイラストが気になりましたね
16巻が出る直前のインタビューで「猫猫は自分の考えを優先させるのか、周りを見てよりマシになる方を選ぶのかの分岐点に来ている」と仰ってたのと、男尊女卑の世界観からも、医学の方に進んで欲しいなぁと思ってるんですが、壬猫のカップリングを望む人の方が多いから難しいかなぁ
また、白鈴が字を書くのが苦手で書く時は鏡文字になってしまうって設定は最初の方はなかったと思うから、この巻で追加された設定かはたまた忘れたのか…
ちょっと気になりましたw