「暁に混じる赤い髪、水色のドレス、何もかもが伝説の通りだ。ーーこれが、暁の大聖女様だ！」
転生した大聖女は聖女であることをひた隠す,4巻より
2020年12月16日発売、『転生した大聖女は聖女であることをひた隠す4巻』ネタバレ感想記事です。
サザランド編終了まで！感動のハッピーエンドを見逃すな！
この記事では
- 4巻の収録内容
- あらすじネタバレ要約
- 読んだ感想＆考察（書き下ろし＆特典含む）
をまとめています。
4巻の収録内容は？
書籍4巻に収録されているのは、
小説家になろうの６９ 黄紋病１→９４ 大聖女への贈り物６部分。
追加で書き下ろしが5つ加わった内容でした。
- フィーアがサザランドに魔力を込めた聖石を託してきた話
- サザランドから戻ったフィーアが、騎士団長達に聖石を土産として配りまわる話
- カーティス団長の三番勝負
- 300年前、サザランドの民たちの後日談（シリウスの動き）
- アルテアガ帝国の皇弟・グリーンがブルーの後を追ってフィーアに会いに行く話
さらに電子書籍で購入すると以下の二つも付属しています。
初回限定特典▼
- カーティスが覚醒前にフィーアに言った「とあるアドバイス」を死ぬほど後悔する話
電子書籍購入特典▼
- フィーアからお土産を貰う話のクェンティン団長視点
2つも短編が多く収録されるため、購入するならDMMブックスなどの電子書籍がおすすめです。
ポチップ
4巻本編ネタバレあらすじ
サザランドの場所の地図▼
前巻ではカーティス団長が
300年前、セラフィーナの護衛騎士であった『カノープス』の生まれ変わりとして覚醒。
感動の再会が果たされました。
4巻はその続きからです。
黄紋病の特効薬を作ってしまったフィーア
改めて洞窟で隔離されている黄紋病患者に向き合うフィーア。
聖女サリエラによれば、この半年で数百名の民が命を落としており、
現在の患者の数は52名です。
すぐさま、症状が重い3名の病の進行を停止させたフィーア。
そして300年前セラフィーナとして作った特効薬が、病の変異により効かなくなっていたことを悟ります。
カーティス団長に特効薬の素材である『黄風花の花びら』を採取してきてもらい、
サリエラと共に新しいレシピで特効薬を作るフィーア。
直接回復魔法で治さないのは、一応聖女だということを隠すためです
天才肌で、飲む相手によって素材や抽出量を変えるフィーアの製法を、サリエラは理解できませんでしたが……
フィーアの望みを受け入れ、特効薬は「サリエラ作」ということに。
そして二時間後、服薬した患者全員が回復しました。
大聖女様と崇め奉られるフィーア
すぐさまフィーアが特効薬を作ったのだと察し、「大聖女様」と敬うサザランドの民たち。
300年も経っているのに、大聖女をなぜこれほどまで崇め奉るのか？
なんとサザランドの一族では、「最も大切なこと」として大聖女に受けた恩義を、生まれてすぐ教え込まれるのだそうです。
加えて迫害されてきた歴史から、集団意識が強いことも影響しています。
とても大仰な事態になり、意味が分からないのは何も知らないシリル団長。
しかし「民は信じたいものを信じている」というカーティスの言を受け、
フィーアから「自分の秘密を明かすと迷惑をかける」という言葉も受け入れ、
この事態を「狙い通り」と受け入れる覚悟を決めます。
慰霊式で和睦
族長の頼みを受け、（大聖女様が着ていたと伝わっている）青いドレスで慰霊式に出席したフィーア。
慰霊式はシリル団長の母親が転落したとされる岬の崖で、夜明け前に行われます。（300年前大聖女が到着した時間）
ところが式典の途中に事件が発生。
突如強風が吹き、崖の近くに立っていた騎士が海に落ちてしまいました。
助けようとしたフィーアも一緒に……
それを見たシリル団長、カーティス団長、民たちは次々と海に飛び込みます。
無事助けられ、海から上がるフィーア。
するとその姿が300年前、黄紋病から救ってくれた大聖女の姿とあまりにもよく似ていたということで……
住民たちは地面にひれ伏します。
そこに現れたのは、王都から馬を飛ばしてきたサヴィス総長。
総長は「フィーアがサザランドの民に大聖女の生まれ変わりとして認定された」と聞いて、自分の目で見て判断するために駆け付けました。
そしてここで事態が大きく動きます。
シリル団長に「この後一族特有の追悼の儀式に、騎士たちも参加してほしい」と言ってきたラデク族長。
地の酒の盃を交わし、古くから伝わる歌を歌い、踊りを踊って故人をしのぶ……
そこに加わってくれというのは、まごうことなき「和睦の申し入れ」です。
これにはシリル団長も破顔。ついに十年来の悲願が叶いました。
聖石を贈られるフィーア
追悼式での宴会では、シリル団長への住民たちの態度も好意的なものに。
フィーアが海に落ちた後、すぐさま飛び込んだのが良かったようです
これを受けてシリル団長は、フィーアに騎士の誓いを立てました。
さらにフィーアは、住民たちから『聖石』を贈らせてほしいと言われます。
聖石とは？
現在サザランドの民だけが海から採取できる石。
現在の聖女数人分の回復魔法を貯めることができる。
しかも「将来にわたり献上させてほしい」という申し出。
フィーアは「無償で」という部分に最初遠慮しましたが……
「大聖女様とサザランドの民は、報酬など考えず助け合う仲だった」という考えに共感し、好意を受け取ることに。
お返しとして一度切り倒されてしまった『アデラの木』をもう一度植え、
花が咲くころにもう一度来ることを約束します。
フィーアについてきたカーティス
そして前世の護衛騎士として覚醒したカーティス団長。
フィーアが前世の自分の死を「痛みは一瞬だった」「恨んだことは一度もない」と言った後、涙を流す一幕もありましたが……
これは苦しんだことを知ってるからかな……
今度こそ守らせてほしいという想いを抱くカーティスは、
（おそらく）ラデク族長に根回しをし、王都に戻るフィーアについてくることになりました。
とりあえずは、第十三騎士団長という職位をそのままに、第一騎士団所属に。
宴の終わり「黒騎士」という名前を出し、反応を示さなかったフィーアに驚いたカーティス。
「大聖女の死で狂ってしまった歴代最強の騎士の名前」らしいですが、そのことはフィーアには伝えられていません。
【書籍書き下ろし】サザランド編後日談
ここからは書籍のみで語られた話です。
この後フィーアは、王都に帰るまでに聖女サリエラに
- 回復魔法満タンの聖石12個（1個につき約30サリエラ）
- 特効薬の作り方メモ（一般的な聖女も作成できる内容）
を渡しています。
このフォローがあるかないかでだいぶ違いますね
さらにフィーアは土産として、回復魔法満タンの聖石を騎士団長たち＆サヴィス総長に配りまわりました。
大当たりは瀕死の傷から欠損まで治す超優れもので、騎士団長たちはただただ驚いています。
さらに
- 前世でシリウスが、サザランドの民を自分の館に引き入れて教育していた話
- アルテアガ帝国皇弟・グリーンが、ブルーの報告を受けてフィーアに会いに行く話
もあり、この辺りも今後の伏線満載の内容でした。
聖石をサザランドから出さないように指示したのがシリウスだったとは……
聖女が「陳腐化」することもわかっていたようだし、セラフィーナが死んでからいったい何が…？？
本編に入れてほしいほど重要な内容となっていたので、ぜひ全て読んでみてください！▼
ポチップ
感想＆考察
4巻の面白かった部分や気になる部分です。
本編と書き下ろし部分（SS含む）に分けてお伝えします。
本編について。最高のハッピーエンド！！
病は完治して、300年前の物語の続きが動き出し、 カーディスという部下にも再会し、 シリル団長は幸せになるという、……
最高のハッピーエンドでしたね！！
とはいえこれで「満足満足」というわけではなく、気になる伏線がちりばめられているのがまた良い……
シリル団長は「サザランドの嘆きから始まった一連の事件に責任を感じている」ということで……
作者様の頭の中にはまだまだ構想があるのだと、期待してしまいますね！
書きおろし部分＋特典SSについて
初回特典が面白すぎました。
「カーティス団長が、覚醒する前にフィーアに言ってしまったアドバイスを死ぬほど後悔する」という話なんですが、
これはぜひネタバレ無しで読んでいただきたいです。
笑い転げました。ぽっこり救世主が好きなら読まないと駄目なやつです。
（尚、電子書籍ならこの話はいつまででも付属しています。そしてシリーズ買いそろえたくなった場合、DMMブックスは安くあがる可能性が高いです）
というか今巻本当に、書籍版読まないと本編が物足りなく感じるのでは？というような書き下ろし内容でした。
フィーアとか、前世のシリウスとか、グリーンとか、カーティスとか、色々と動いているのが発覚します。
本編のハッピーエンドとは裏腹に、大聖女の死後一人で食事をするシリウスも描かれ……
やっぱりこの人が転生覚醒し、フィーアと結ばれないと終われないよなということも再確認させられる内容でした。
この先も読み続けたいです！
ポチップ
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