夏目友人帳にパクリ疑惑？百鬼夜行抄とは？似た漫画について

妖怪と人間の交流を描いた心温まる作品「夏目友人帳」……に、とても良く似た作品があるのをご存じでしょうか？

それが漫画「百鬼夜行抄ひゃっきやこうしょう」。シリーズ累計500万部を突破し、ドラマ化もした人気作です。
ただ単に「妖怪が出てくる」というだけではなく、かなりの類似点が見られます。

今回は、夏目友人帳と百鬼夜行抄の共通点やパクリ疑惑について検証。
さらに夏目友人帳が好きな人におすすめの類似漫画を紹介していきます！

夏目友人帳パクリ疑惑が浮上する「百鬼夜行抄」とは？

「百鬼夜行抄」は、今市子によって描かれた長編漫画で、1995年から連載が始まりました。

夏目友人帳が2003年からの連載ですので、夏目友人帳より古くからの連載になります。

そして現在も連載中です↓

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大人気連載「百鬼夜行抄」（今市子）。司の祖母の葬儀に、運転手として同行した律の前にあの鬼灯が現れ……。司の親戚や尾白尾黒も加わって騒動は混迷を深めていく……。… pic.twitter.com/k64ih6eTP2

— Nemuki+（ネムキプラス）編集部 (@comic_nemuki) August 9, 2024

百鬼夜行抄の簡単なあらすじとしては、

主人公・飯嶋律青年が祖父から妖魔に関する能力を受け継ぎ、彼の周りで起こるさまざまな怪異や妖怪と関わっていく……

というもの。

物語の設定や雰囲気が、夏目友人帳と非常に似ています。

特に「少女漫画だけどキラキラしていない雰囲気」「主人公は男」という点は珍しい被りでしょう。

百鬼夜行抄は夏目友人帳と同じく、妖怪の存在する幻想的な世界観が描かれています。

強いて言えば、百鬼夜行抄はドラマ化したことからも分かりますが、夏目友人帳より「人間ドラマ感」が強め。

人間事情やミステリー感も強く「殺人」なんて言葉もでてきます。

夏目友人帳と似た要素は？一覧

他にはどんな箇所が被っているのか？似た要素をピックアップしてみます。

	百鬼夜行抄	夏目友人帳
連載開始	1995年	2003年
連載雑誌	ネムキ→Nemuki+ 奇妙なオモシロさ満載の少女コミック誌	月刊LaLa 少女漫画雑誌
現在の既刊	31巻	31巻
ジャンル	妖怪・ホラー・ミステリー	妖怪・ほのぼの （ミステリー要素もあり）
メディア化	ドラマ化	アニメ化
主人公	飯嶋律（16歳～大学生） ドラマCD版声優 石田彰	夏目貴志（15歳） アニメ声優　神谷浩史
主人公を守護する妖	青嵐 ドラマCD版声優 井上和彦	ニャンコ先生 アニメ声優　井上和彦
キーとなる人物 （孫に色々引き継がれた）	律の祖父 飯嶋 蝸牛	夏目の祖母 夏目レイコ

飯嶋律役を演じている石田彰さんも、夏目友人帳では名取周一を演じていらっしゃいます。

他にも

• 主人公に女装要素があり
• 人間と妖の区別がつかないことも多い

なども似ている点と言えます。

夏目友人帳のパクリ疑惑は本当？

一部のファンからは、「夏目友人帳は百鬼夜行抄のパクリでは？」という声が上がっているので、これに関しても検証していきたいと思います。

参考にするのは「夏目友人帳公式ファンブック」で語られているインタビュー。

こちらでは夏目友人帳が生まれたキッカケも語られています。

夏目友人帳は読み切りのシリーズとしてやりやすいよう、「妖が繰り返し訪れる、借金取りに追い回されるような話」

というイメージで作られたそうです。

その借用書の束（夏目が妖怪の名前を借りているイメージ）として作られたのが友人帳。

これは全く百鬼夜行抄にない設定で、独自性が光っていると感じます。

百鬼夜行抄の主人公・律は飯嶋家という家族ぐるみで不思議事件に巻き込まれているため、ピンポイントで取り立てに来られる夏目とは少し違いますね。

「主人公と人外の師弟っぽい関係」というのは他の漫画にもよくある関係ですし、パクリとは言えないでしょう。

あと2タイトルで似ているのは「祖父から」「祖母から」妖力を引き継いだという要素ですが、

これに関しても夏目友人帳の作者・緑川先生は「母親にするとマザコンになってしまう」と他の選択肢を検討して断念した様子が見られます。

パクリではなく「物語都合を考えたら結果的に似てしまった」という可能性が高そうです。

似ている要素が多いということは、片方にハマればもう片方もハマる可能性が高いということ。

百鬼夜行抄も夏目友人帳と同じく長期連載ゆえに、後々絵柄が現代風に変化していく節がありますので、是非読んでみてください。

他に夏目友人帳に似た漫画は？

百鬼夜行抄以外にも、夏目友人帳のように妖怪や不思議な存在と人間が共存する物語は存在します。

以下に、夏目友人帳が好きな人におすすめの類似漫画を紹介します。

蛍火の社へ（ほたるびのもりへ）

まずは夏目友人帳と同作者の「蛍火の社へ」。

夏目友人帳より古い作品となりますが2011年（夏目～がアニメかされた後）に劇場版化されており、世界観や切なさがものすごく「夏目～」に似ています。

1巻のみですが、いたずらに他の作者に手を出すよりは手堅く楽しめること間違いなしです。

独特な雰囲気が特徴で、妖怪の本質に迫るストーリーが夏目友人帳ファンに受け入れられるでしょう。

鬼灯の冷徹（ほおずきのれいてつ）

こちらは少しコミカルな視点で描かれた作品ですが、地獄の鬼灯が主人公で、人間と妖怪の共存や不思議な存在との交流が描かれています。

夏目友人帳のシリアスな部分とは異なりますが、また違った妖怪との交流を読む事ができます。

全31巻で完結済みなのも嬉しいところ。

蟲師（むしし）

大自然とその中に生きる不思議な生き物「蟲」をテーマにした作品。

怪しき現象を解決するところは「夏目～」と似た要素と言えるでしょう。

静かな物語の進行と、蟲という存在との繊細なやり取りは、夏目友人帳のファンにもおすすめです。

もっけ

霊感が強い姉・静流と、妖怪に取り憑かれやすい妹・瑞生の物語。

姉妹は妖怪や霊的な存在に巻き込まれながら、その能力を鍛えつつ、妖怪と人間の世界の間に立って生活していく……

「夏目～」を彷彿とさせるストーリーです。

全9巻、完結済みのため手を出しやすいのも魅力。

まとめ

「夏目友人帳」と「百鬼夜行抄」は、確かに共通するテーマが多く、両方の作品を楽しんでいるファンも多いですが、パクリ疑惑については誤解であることが分かりました。

むしろ、両作品はそれぞれに異なる魅力を持ち、妖怪や不思議な存在との交流を描いた名作として、ファンに愛されています。

また、他にも「蛍火の社へ」や「鬼灯の冷徹」、「蟲師」といった、夏目友人帳が好きな人におすすめの類似作品が多数存在します。

これらの作品を通じて、是非さらに深く妖怪や怪異の世界を楽しんでみてくださいね。

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