夏目友人帳23巻のネタバレ感想記事です。
ポチップ
前巻の記事：夏目友人帳22巻ネタバレ感想。友人帳始まりの物語や的場の番外編も
23巻には
- 90・91話：西村たちと絵を探す話「テンジョウさん」
- 92～94話：的場・名取と共に三春家の約束を代行する話「約束の残る家」
が収録されていました。
以下ネタバレが含まれますのでご注意ください。
90・91話【テンジョウさん】
階段で足を滑らせ、1泊入院となった北本。
病院に集まった夏目達は、西村に話しかけてきた三隅高校郷土研究部の氷室という人の話になります。
氷室は、夏目達の通う世分高校を含む「三高校」の言い伝え、「テンジョウさん」と呼ばれる絵について調べていました。
調査してみることにした一同。
しかしそれは「見つけても見ない方が良い絵」とのことで……
「テンジョウさん」はどんな絵で、見つけることはできるのか？
そしてそんな一同の話をこっそり盗み聞きするおじいさんの正体は……？
テンジョウさん ネタバレ感想
皆で探索するのは楽しいけれど、妖が関わっていないとも言い切れない為、楽しんでいいのか迷う夏目。
ついつい「何か見たか」と聞いてしまう田沼。
なんかしなくていい苦労をしているようで若干気の毒でした。
普通に「七不思議知りたいーー！」みたいなテンションで（七不思議ではないですが）いければいいんでしょうけどね。
日頃の苦労があるから気構えてしまうんですね。
雰囲気としては男子高校生たちの夏休み！という感じで良き。
こういうオカルトめいた話への調査が、北本が「世分（高校）にはないな」と言い出した時点で止まらなかったのは、
西村が「真剣に調べている氷室の役に立ちたい」と言い出したから。
西村は本当にいいやつです。
92話【約束の残る家①】アニメ7期PVにあり
名取について旧依島邸のビワを取りに来た夏目。
1つ向こうの家から布が飛んできたため届けに行くと、そこには的場一門がいました。
的場たちはもう血が途絶えたこの「三春家」で、護り神のお迎えの儀式を代行中でした。
来る神は分からず、気性が荒い神ならば最悪払わねばならぬ難しい儀式。
お迎えの時間も迫るため、邪魔をしてしまった夏目と名取は手伝うことになります。
気になるのは儀式の準備であった布を切って飛ばした「儀式を邪魔するもの」がいること。
そしてその何者かに、名取と的場が妖術のかかった部屋へ閉じ込められてしまいます。
92話 ネタバレ感想
名前だけですが依島さん再登場！
前回：夏目友人帳20巻ネタバレ感想。アニメ7期はここから！依島さん初登場
旧依島邸ということは、依島さんが祓い屋だった時代の家でしょうか？
今は山奥に引きこもっていますもんね。
名取さんが前回の後交流を重ねている……ということは、名取さんも依島さんが友人帳＆レイコのことを実は知っていると感づいて、距離を詰めているのかもしれません。
考察記事：【夏目友人帳】依島さんの正体を考察！声優や祖父説についても
そして的場一門登場。
三柱様という交代制座敷童のお迎え儀式の代行。滅びた家のものも代行しなければならない的場一門は大変ですね。
それも儀式の間が30年やら40年空くなんて気の長い話です。
あ～～～神来ちゃったのに的場と名取がいないとか……
かなりピンチの展開です。
93話【約束の残る家②】
三春家がかつて作った「呪術のかけられた部屋」に閉じ込められた名取と的場。
その部屋には刃物の仕掛けもあり、かつて高潔だった三春家の衰退による迷走が見られます。
かつての一門当主に疑問を抱く的場と、何故か息苦しくなっていく名取。
それは、迷いある名取だけがかかってしまった術でした。
名取は的場の煽りを受けて紙落としの解術をし、2人は部屋から出ることに成功します。
一方夏目も追い出そうとする「儀式を邪魔する妖」。
しかし邪悪さは感じられず、ただ子供を外に出そうとするような様子でした。
なぜ三春の儀式を邪魔するのか？夏目は話を聞くことにします。
93話 ネタバレ感想
的場と名取の「祓い屋の在り方」についての話がめちゃくちゃ興味深いこの一話。
一言で言えば「強さこそ正義！」な的場の考えにも、色んな経験や想いが下地になっているんだなぁと感じます。
「部屋から出られないなら今回の件も夏目に丸投げしよう」という圧倒的強さへの信頼と、逆に「できないならでてこなければいい」という弱さへの抑圧。
これは中途半端なものに苦労したからこそ出る言葉な気がします。
そしてそこそこ強いのに強さより理想を追い、今回術にかかってしまった名取への煽り。
「無理ならば すべて私が片づけてさしあげましょうか？」
夏目友人帳,23巻より
弱い者は出てくるなと言った後でこれは、名取に効いたでしょう。
ここの的場の笑顔がめちゃくちゃ綺麗な笑顔で、おそらくこれは下の者に見せる慈悲の笑みでは…？と思いました。
夏目からの「祓い屋辞めたいと思ったことは？」に即答できても、同じ祓い屋の名取から聞かれると答えない……
名取にはそんなこと聞かれたくなかったんでしょうね。
若干機嫌の悪さが読み取れるのがエモいです。
94話【約束の残る家③】
儀式を邪魔する妖は昔、三春マサキヨに助けられたことがありました。
妖は恩を返すため、マサキヨの望みを探りました。
すると、家を優先して想いあった人と別れ「三春の家なんてなくなればいい」と泣いていたマサキヨ。
だから妖は儀式を邪魔して、家が壊されるように動いていました。
見当違いの妖を止めるべく動く夏目と名取。
夏目は妖に、マサキヨの言葉通り好きに生きると良いと伝えます。
一方で儀式を行う的場。
現れたのは2番目に穏やかな30年護りの棒々頭巾で、多少暴れる一幕が合ったものの、無事儀式は成功しました。
しかし的場は代替わりした30年後のことを憂いでおり、夏目は励ましにビワを差し出します。
以前、名取と一緒に依島さんからビワを貰ったことがあると言う的場。
しかしそれは微妙な思い出で……
関連記事：【夏目友人帳】依島さんの正体を考察！声優や祖父説についても
93話 ネタバレ感想
最後のビワ話で、的場らしくもない繊細な話が出てきてビックリです。
依島さん、前回も的場さんを悪しざまに言っていましたが、もうちょっと抑えて……
高校時代の的場さんがちょっと傷ついているというか、気を使わせているというか……
二人の間にいったい何があったんでしょうね。
あとは感想が的場に偏ってしまうのですが、棒々頭巾が暴れ出した時微動だにしない的場さんに、ちょっとヒヤッとしました。
座高だけでも人間の4倍はある妖が腕を振り回して……
あれ、当たったら骨折で済むかどうか分からないのに……
余り無茶しないで欲しいですよね。
次の護り神が来る30年後の三春家。
……的場の憂い顔を見た夏目は、もしかしたら来てしまうのではないでしょうか？
30年後というと夏目は45歳くらいですし。
充分にあり得そうなんですよね。
夏目と的場、そして名取との関係も良い方向に進んだ話でした。
とはいっても名取と的場はその時々によって関係が変化するようなので何とも言えませんが……
夏目との距離感は確実に狭まっている気がします。
まとめ
夏目友人帳23巻ネタバレ感想、要所をまとめると…
- 「テンジョウさん」は郷土研究をする氷室先輩を手伝い、西村達と3枚に分けられた絵を探す話。
- 「約束の残る家」は血が途絶えた三春家と護り神の約束を代行する的場一門を手伝う話。
ということでした。
シリーズもの2つで終わる巻は珍しいですね。
約束の残る家はやはり面白くて、一コマ一コマ表情なんかを吟味して読んでしまいました。
おすすめなので是非↓
ポチップ
次の巻の記事：夏目友人帳24巻ネタバレ感想。タキの兄・勇や三篠と田沼の交流も
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