「さっき、私が食べていた揚げチーズに、あなたがかぶりついたでしょう？世間ではあの行為を『間接キス』と言うらしいわよ」
転生した大聖女は聖女であることをひた隠す,10巻より
2024年6月14日発売の『転生した大聖女は聖女であることをひた隠す10巻』ネタバレ感想記事です。
『筆頭聖女選定会』が始まる今巻。フィーアは騎士にも関わらず参加することに…！？
この記事では
- 10巻の収録内容
- あらすじネタバレ要約
- 読んだ感想（本編・書き下ろし別）
をまとめています。
10巻の収録内容は？なろう対応箇所も
まずは簡単に10巻の収録内容です。
今巻は小説家になろうの
194 王太后のお茶会3→217 筆頭聖女選定会 一次審査（時間外） 後
部分が書籍化。そこに書きおろしが4つ加わった内容でした。
- 筆頭聖女選定会にフィーアが参加していることを知る騎士団長たちの話
- 選定会に参加した聖女『アナ』視点の番外編
- クェンティン団長がザビリアの角を使って剣を作る話（withザカリー団長）
- セラフィーナがシリウスの弱点を突き止めようとする話（過去編）
さらに電子書籍で購入すると以下の二つも付属しています。
初回限定特典▼
- クェンティン団長がザビリアの命をうけてフィーアを守ろうとフィーアの周囲をうろちょろする話
電子書籍購入特典▼
- フィーアに聖女について教えようとするシリル団長の話
2つも短編が多く収録されるため、購入するならDMMブックスなどの電子書籍がおすすめです。
ポチップ
10巻本編ネタバレあらすじ
前巻、イアサント王太后の前で「フィーアを筆頭聖女選定会に参加させる！」と言い放ったセルリアン。
冷静になり、自分が無茶なことを言ったと自覚したセルリアンは、
母である王太后・イアサント筆頭聖女との確執が生まれた過去を語りだします。
セルリアンと王太后・イアサントの確執
王家の第一子として生まれたローレンス。（セルリアンの本名）
ローレンスには幼いころから心惹かれる幼馴染がいて、それが三つ年下のコレット・オルコットでした。
コレットは10歳の聖女検査で聖女認定された、聖女としての能力は低い公爵令嬢。
しかしローレンスは心優しいコレットとどうしても結婚したいと考え、コレットを『筆頭聖女』にする方法を模索します。
ところがこれが王太后の逆鱗に触れました。
「選定会で選ばれ王と結婚するのは、一番能力の高い聖女でなければならない」……
相容れない母と子の主張。
王太后のほうが正しいようにも思えるけど、自分の地位に執着しての言葉かも？
しかしコレットが15歳になった頃から目に見えて体調を崩すようになり、それどころではなくなりました。
16歳のある日、コレットは回復魔法を使った後吐血。
顔や腕に剣で切られたかのような傷が入り、血が噴き出し始めたのです。
急いで母・王太后に治療をお願いしたローレンス。
しかしコレットの様子を見た王太后は「今日はサヴィスの帰国に合わせ、魔力を温存する」「聖女なら自分で治療しろ」と指一本動かそうとせず……
聖女になったら発症する病で、王太后は原因を知っているからこそ治療しなかったのかな…？
結局コレットは、ローレンスの奥底に眠っていた精霊王の力で時を止めて命をつないでいます。
フィーアは選定会に参加するのか？
「慈悲の心を持つ者が筆頭聖女に」と考えるセルリアン。
だとしても、そもそもフィーアは選定会に参加できるのか？
参加自体は『国王推薦枠』を使えば可能で、聖石使用も禁止されていません。（想定されてないだけとも言う）
優勝を狙わなくていいのなら参加できる…という認識のようですが……
さらに希望を述べてきたのがシリル団長でした。
選定会の3回の審査のうち、一度でいいから王太后の子飼いの『ローズ聖女』を上回ってほしい。
しかしこの願いは公正な視点ではないので、実際にどう動くかはフィーアの裁量で構わない。
この自由すぎる提案に、「現在の聖女の実力が見たい」というフィーアの願いが合致し……
フィーアは選定会に、自らの意思で参戦することを決めました。
【概要】筆頭聖女選定会
筆頭聖女選定会の概要はこんな感じです。
| 参加する聖女の人数 | 12人 |
| 審査回数 | 3回 ※勝ち上がり式ではなく、 すべて全員参加 |
| 第一次審査 | 病気の人たちを治す |
| 第二次審査 | 薬草の知識 |
| 第三次審査 | 魔物討伐（騎士に随行） |
| 審査員 | 筆頭聖女（イアサント） 王弟（サヴィス） サザランド大主教 ガザード大主教 バルフォア公爵（ロン） |
病院での第一次審査開始！
開会式後、ついに始まった筆頭聖女選定会。
第一次審査は5日間。カルテを参考にしながら、病院に集められた患者を治すというものです。
顔や髪を隠すベールを「騎士団長から隠すため」だと勘違いして聖女の前でとってしまったフィーア…
これはシリル団長の説明不足です
病院行きの馬車で一緒になった
- アナ（18歳、朱色の髪、東部出身）
- メロディ（22歳、茶色の髪、西部出身）
- ケイティ（25歳、葡萄色の髪、南部出身）
と恋バナなどで仲良くなりました。
ここでもフィーアは「総長が本命」発言をしています
準備されたのは軽症・中等症・重症患者各12名ずつ。フィーアが本気をだせば一度で治療できる数ですが……
フィーアはこれを「聖女たちが学びあって成長する機会」にしたいと考えました。
そこで軽症者を治療する聖女に声をかけ、実演にて格の違いを見せつけたフィーア。
コツをアナたちに解説して、一気に信望を得ます。
さらに、夕食時に自前の回復薬を大盤振る舞い。
苦くもなく痛みも感じずに即魔力が回復する、革命的な薬。
アナたちはフィーアの規格外さを認識しつつ、二日目に備えます。
モーリスと10年前の出来事
患者の中でも一番の古傷を持つのが、40代くらいの元騎士『モーリス』でした。
膝下から欠損したモーリスを、サヴィス総長が選定会にねじ込んだそうですが……
この出来事は『サザランドの嘆き』からつながっていました。
- 10年前、サザランドで相次いで両親が亡くなったシリル。
知らせを聞いたシリルは、ディタール聖国での竜討伐に集中できなかった。 - そんなシリルをサヴィス総長（17歳）がカバーしていたが、サヴィス総長も牙に裂かれそうになり、それを庇ったのがモーリスだった。
- 即座に足首を切断するより、王太后に治療を頼もうと考えたサヴィス。ところが、王太后は治療してくれず、モーリスは負傷から時間がたって膝下切断となった。
王太后はコレットを治療せず、その後モーリスも治療せず…？
彼がどうなるのかは次巻です。
10巻の気になる部分＆感想
10巻を読んでいて気になった部分や感想です。
本編について
ついに決まるサヴィス総長やシリル団長の結婚相手！
というより、フィーアの結婚相手が決まりそうなので見逃せない展開となっています。
フィーアが途中棄権する展開なんて多分ない
夢に出てくるシリウスは、予知夢なのか「俺がいるだろう」という主張なのか…（笑）
そろそろ登場しそうな気がしますよ。
そして夢の話をした時のカーティスが可愛すぎましたね。ここはイラスト欲しかったところです。残念。
そして
「王家は聖女と婚姻を結ばなくてはいけないが、王家からは決して女児が生まれない」
これはなんなのか？
前世の兄たちのやらかしが関係しているのかなぁと予想してしまいますが……
明かされるのを待ちたいと思います。
書きおろし部分について
書き下ろし4編＋初回特典＋電子書籍特典の6編の中で、一番「え！？」となったのが、
電子書籍特典のシリル団長です。
選定会にねじ込むにあたり、フィーアに薬草知識などを叩き込もうとするのですが
「そんな薄いもの図鑑とは言わない」と返したフィーアに聖女の理想像を見てしまう…という話。
この話の最後が意味深なんです。
ーーーなぜだかその時、フィーアなら大丈夫だと、私は大いなる安心を覚えたのだった。
転生した大聖女は聖女であることをひた隠す10巻より
これはいったいどういうことでしょうか！？
なにか内なる記憶が呼び出されてはいませんか？ねぇ？？
ということで、期待が高まってしまいました。
ほかにもクェンティン団長率高めで、シリル団長から「懸想」という言葉が出たことには驚きましたが……
これ以上語ると長くなりすぎるため、ぜひ読んでみてください▼
ポチップ
シリウスがやられたセラフィーナの発言も必見。無自覚バカップル……見せつけられた騎士たちは何を考えていたのか気になります。
―――
そしてここまで読んで気になった方へ。
特典ショートストーリー2本は、現在でも電子書籍限定で読める内容です。
正直、
この特典SSを読まないのはかなりもったいないです。
キャラ同士の距離感や感情の機微は、感想より本文を読んだほうが何倍も刺さります！
そしてシリーズ買いそろえたくなった場合、
DMMブックスは安くあがる可能性が高いです。
時期によっては
70％以上のポイント還元が行われることもあり、
巻数が増えるほど差が出るからです。
他の巻を違う電子書籍サイトで買うのは嫌ですよね？
DMMブックスは後悔しにくい選択肢として一押しです！
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