「シェアトはちっとも情けなくないわ!シェアトはカッコいいし、りっぱよ!!」(略)
必死に励ますセラフィーナ6歳
「シェアトはカッコいいわ!!」
『転生した大聖女は聖女であることをひた隠すzero2』ネタバレ感想記事です。
完全書き下ろしの、300年前過去編!セラフィーナ6歳の物語に続編が出ました!
表紙は向かって右がシェアト、真ん中がミラクです。セラフィーナを守る、赤盾近衛騎士団の騎士。
そして舞台はセト海岸へ……

サヴィス総長の母親がいるところだ…!
今巻は前置き・小噺➡セト海岸へ➡小話という構成でした。
以下ZERO2巻のネタバレが含まれますのでご注意ください。
シリウス×セラフィーナ
「オレの姫君になったとしても、少し騒がれて終わりです」

初っ端からぶっとばすシリウス!!
セラフィーナを『オレの姫君』と呼ぶシリウス。
王に『セラフィーナに騎士の誓いを行う』と宣言をします。
「ははは、分かっていたが、オレが仕えるのはお転婆姫だったのか」
そういうと、シリウスは上機嫌な様子で笑い始めた。
やはり過去編では、シリウスはよく笑います。
普段お堅いタイプの上司が急にデレたら、部下は反応に困るでしょうね。
新キャラ登場!シェアト・ミラク・オリーゴー
今巻では新キャラも多数登場したので、ザっとまとめてみます。
- シェアト・ノールズ……右半分が赤髪で、左半分が黄髪の騎士。
何を言っても興味深げしてくれるセラフィーナに仕えるようになり、性格のタガが外れた。 - ミラク・クォーク……薄桃色の髪の騎士。セラフィーナの『保護者』的役割。
- オリーゴー……泣き虫な初代精霊王。セラフィーナは精霊王だと気づいていない。
- ルーンティア……オリーゴーと恋に落ちた人間の少女。ずっと前に亡くなっている。
ファンタジー用語まとめ
今回出てくるファンタジー用語についても、簡単にまとめてみました!
セト海岸 | 右海岸沿いに王家の離宮がある。セラフィーナやセブンが懐かしさを感じる場所。 |
ロドリゴネ大陸 | 世界最古の大陸。 |
ロドリゴネ大陸のかけら | 海に向かって三日月形に白浜が延び、何百もの巨石が並んでいる。王家が管理する禁則地。 |
レグルス王 | 精霊王と人の子の間に生まれたナーヴ王国初代国王 |
セト海岸編ネタバレ感想

異なる種別のものが交わった場合、子には母親の種が継承される…
「そのルールに則り、初代精霊王と人の子に間に生まれた我が王家の者は、全て人となった。(略)」
つまり初代精霊王のオリーゴーと、人間のルーンティアの子供は、母親・ルーンティアの種族『人間』になりました。
その子孫の一人がセラフィーナです。
オリーゴーは妻・ルーンティアと子供たちが亡くなったのを見届け、この地(セト海岸)に見えない宮殿を建てて籠っていました……
そして、今回辿り着いたセラフィーナ達と邂逅します。
セラフィーナ達が宮殿に辿り着いたのは偶然ではなく、力の欠片『黄金貝』を探していたから。
海の温度を保つ黄金貝が無くなって、3年前くらいから世界で海水温が上昇。
セラフィーナ達は「温暖化を止めろ」というミッションが科されていました。
尚、そんな王からの命令よりセラフィーナを優先するのがシリウスです▼
あの時、セラフィーナが精霊の言葉を理解できることについては、一切話していなかったな。……僥倖だ。
セラフィーナを可愛がっている王ではあるが、場合によっては彼女を介して初代精霊王と接触を図ろうとするかもしれない。
精霊王オリーゴーとの出会い
セラフィーナ&セブン&カーティスが出会ったのは、精霊・オリーゴー。
少年はそういうと、私の手を取ったまま、おーん、おーんと声を上げて泣き出した。
すると、どういう仕組みなのか、突然、辺り一面に激しい雨が降り始める。
「えっ、雨?」
セラフィーナに分かるはずはありませんが、初代精霊王です。
セラフィーナが精霊の言葉を話せること、愛したルーンティアの髪色を持つことにまさかの感涙……
雨に濡れたため、特別な服をくれました。
私が手を伸ばして、オリーゴーの頭をよしよし撫でると、彼はびくりと体を揺らした後、《もっと撫でて》と言ってきた。

かーわーいーいー
また会う約束をして宮殿を出る一行。
普通に気に入られて終わりました。
シェアトの復讐
今巻のもう一人の主役といってもいいような存在。それがシェアト(表紙右の青年)です。
探索中の「ヴラドの森」から、毎日大怪我をして帰ってくるシェアト。
無茶をする理由は、彼の過去に関係がありました。
10歳の時、魔物が棲む森に入り、後をつけられていたことに気付かずに村に戻ってしまったシェアト。
魔物に村ごと襲われ……
家族を全員殺され、村は焼かれ、その後しばらく記憶喪失。
シェアトはそれを引きずっています。
そして、その髪の半分が、家族と仲間が殺された日に血色に染まった。

壮絶……!!
その「村を襲った魔物」というのが、《輪紋魔獅子》。
今巻で殲滅戦が行われる強敵です。
輪紋魔獅子殲滅戦
しばらくの沈黙の後、シリウスは唇の端を吊り上げた。
「いい表情だ。では、殲滅戦といこうか」
輪紋魔獅子は、「一番初めに殺した生物の影を乗っ取る」という性質がある、二足歩行の魔物です。

獅子型の二足歩行は気持ち悪いな……
倒すと影が体から離れ、空に昇っていきます。
殲滅戦にはセラフィーナも同行することに。
余談ですが、この章タイトル好きです↓
【挿話】出発準備(え?姫君同行!?)
シリウスから「戦闘に入って3分手を出すのは待て」と言われたセラフィーナ。
それは自分と騎士と相手の力量を確かめる為でした。
今は我慢だわ。我慢よね。それとも、数え間違えた振りをしてもいいかしら。
シリウス以外の騎士には、今回がセラフィーナの聖女能力初お披露目。
「見えなき鎖よ、太く長く伸びて眼前の魔物をとらえ、絡みつき、その動きを制限せよーーー『捕縛』!」
かなりピンチな状況だったのに、セラフィーナが規格外の能力を見せて圧勝したことで、
喜びを通り越して呆れる騎士たちでした。
「……いや、セラフィーナ、よければもう少し、ここにいてもらえるだろうか?」
シリウスの言葉通り、輪紋魔獅子は『殲滅』できました。
まとめ
転生した大聖女は聖女であることをひた隠すzero2をザックリ纏めると、
- 初代精霊王・オリーゴーと仲よくなった
- シェアトの過去が壮絶だが、弔い合戦に成功した
- シリウスとセラフィーナは相変わらず仲が良かった
ということでした。
コミカライズも絵が綺麗で、新キャラのイメージがつきやすくてとてもオススメ!
是非読んでみてください。
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